ふかひれ??

2006.5.5

 先日、四川飯店に食事に行きました。すると注文した料理の合間に友人のシェフから、ふかひれの姿煮がテーブルへ。黒服の人が「矢野さんが、何でできているかあててくださいと言ってました。」とのことです。
食べてみると、ふかひれらしい、繊維とゼラチン質な感じ。むむっ・・。でもなんか違うぞ。なんかむっちりしてる!
食事のあと、彼が現れて、「わかりましたか?」「うん、もしかして○○○○?」「そうなんです、おもしろいでしょ?今度の薬膳の会に使いませんか?」
 ちょうど4月に薬膳の食事会を予定していたので、ぜひ、メニューに加えようということになりました。この会ももう、6回目。毎回、矢野シェフと知恵を出し合いながらメニューを考えます。今回のテーマは、「魚介と野菜の薬膳料理」として、魚や貝、春野菜に漢方をポイントで使った料理です。ふかひれは、テーマにもぴったりです。
 当日、「ふかひれの姿煮」が登場し、みんなの皿に取り分けられました。「これは、なにか当ててみてください。」というと、「瓜!」「米?でも、この繊維は何?」といろいろな意見がでます。
 中国の精進料理は、日本のものと違って、煩悩と遊び心たっぷり。野菜や穀物を成型したり、着色したりして、肉や魚のように仕上げる「見立て」料理が中心です。精進料理屋では鮑という料理名を冠したきのこが出てきたりします。
 このふかひれもそんな見立て料理でした。さて答えは、「じゃがいも」です。じゃがいもを千切りにし、蒸して、揚げてと手間をかけると、「ふかひれ」に変わります。
 薬膳も、体にいいとか、薬効があるということも必要だけれど、まず、料理として美味しかったり、たのしかったりが、とても大事ですよね。