まずは、リラックス♪

2017.10.17

こんにちは、薬膳・漢方コンサルタントの阪口すみです。

本日の内容は、これから「薬膳をお伝えしよう」という方にむけて書きました。

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「誰かに拒絶される」って、怖いですよね。

先日、新宿に仕事で行きました。

ラッシュの時間帯に電車に乗ることは無いんですが、

この日はアポの関係で、最も混んでいる朝の時間に新宿に到着。

埼京線のホームで、目の前を白いステッキを持った、目の不自由な方が歩いてました。

仕事へ急ぐ人たちが、すごい勢いで行きかう中
1人でマイペースで歩いています。

「突き飛ばされたりしないかしら。」
と心配になったのですが、

「いいや。きっと慣れてるから大丈夫よ。余計なお世話。」

と思って追い越しました。

でも、やはり気になって、

後戻りして、声をかけてみました。

「良かったら、お手伝いしましょうか?」

すると、

「ありがたいです。丸の内線の方向にある、
点字ブロックまで案内してもらっていいですか?

それから、私の手をあなたの肩に置いてもいいですか?」

2人でゆっくりと歩きます

その人は言いました。

「助かりました。実は、ぼく、新宿はほとんど来ることがなくて。
今日は、職業訓練が新宿であるから、がんばってきたんですよ。」

「そんな場所によく1人で行けますね~?」

「点字ブロックがあれば、間違えながらも、なんとかなって、
いつかはたどり着けますから。」


そうか・・・。慣れてるからへっちゃらなわけじゃないんだ。

実は、私が彼に声をかけないで行き過ぎようとしたのは

お手伝いしようとして「要らない」って拒絶されたくなかったからでした。


誰かに声をかけて、「拒絶される」って、
わたしだけでなくて、誰もが怖いことだと思うんです。

生徒さんである薬膳セラピストの方に、よく質問を受けます。

「友達で薬膳を試したらいいなと思う人がいるんです。

でも、聞かれてもいないのに、話すのは押し付けがましいかな~。と思って

声をかけられないんです。」


「もし、話をしてみて、よけいなお世話って言われたら・・・」
そう思うと恐怖ですよね。


私が声をかけることができたのは、

別に特別なことではなくて、

余裕があって、リラックスしていたからなんです。

いつもは、待ち合わせの時間ぴったりにしか行かないのに(自慢できることじゃありませんが・・・)

その日は、たまたま30分早めに出て、気持ちに余裕がありました。

「要らないと言われてもいいか」と思えたわけです。

そして、声をかけてみたら、私は新しい体験をしました。

「盲目の人は、盲目であることに、慣れてるわけじゃない、へっちゃらなわけじゃない。
移動は常に、緊張することなんだ」
ということ。

そして、どんなお手伝いが必要なのかは、聞いてみないとわからない。
ということも。

薬膳をお伝えしようと思っても、相手の反応を考えて気が引けてしまう。

そんなときは、まずは、リラックス。

自分に余裕があると、相手の返事にも余裕を持って反応することができます。


そして、「私に何か手伝えることがあるかしら。」

相手に、そう声をかけたとき、自分が想像したのとは、違う返事が返ってくることがあります。


この夏、有志の薬膳セラピストたちが、

自宅で漢方キッチンのオリジナル「薬膳スパイス」を使った

薬膳セミナーを開講しました。


トライしてみると、いろいろな発見があったみたいですよ!


自分ひとりだと、「私にはムリ~」と思ってしまうようなことでも、

「用意された型(カタ)をまねてみる。」

「仲間と一緒にやってみる」

「できることだけ、やってみる」

それだけで、気がラクになって、トライできたりするものなのです。

興味ある方はこちらのレポートをご覧くださいね。

【現役薬膳セラピスト開催「やくぜんスパイスセミナー」レポート】
http://kanpokitchen.blog105.fc2.com/blog-entry-575.html

で、わたしはそれ以来、時間に余裕を持って、行動するようになったかというと・・・・

そんなことはありません。

でも、あれから、目の不自由な方に声をかけるときに、

以前よりずっと、気楽に、リラックスして、声をかけられます。

「私に何かできることがあるかしら?」と。

今日もよき1日を、お過ごしください。


阪口珠未