西太后の料理番~厲家の料理~

2013.2.4

 私には実の姉はいないのだけど、お姉さんみたいな友達が数人いて、いつもエネルギーやアドバイスを与えてくれます
そんなお姉さんの一人からメールが届きました。
「漢方キッチンスタジオ開設祝いと、西太后のアンチエイジングレシピの出版祝い。六本木ヒルズの厲家菜にお招きするから、メニュー選びは、任せたよ。」
厲家菜(れいかさいは)六本木ヒルズにある中国料理の店。
ミシュランの二つ星を取ったことで、話題になりました。
もともとは、清代の皇室の安全管理や食事の管理をする貴族、「厲家(れいけ)」が、書き残した宮中料理のレシピを、引き継いだ北京にある個室レストラン。
北京の本店は旧市街にある小さなお店です。
ヒルズの方はその支店とのこと。
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今回は、冬の料理を中心にしたコースを注文しました。
西太后が、よく食べていた宮廷の日常食が小皿で20種、そして、メインやスープは8種類出てきます。
皇帝の食事って1食に150皿ならべないといけないって決められてたらしいから、今日の料理の7倍の量の皿が並んだってことか。。。。
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まず、前菜がダーッと並びます。
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麻豆腐
北京料理のひとつで、私もよく食べました。緑豆のおからでできたもので、素朴な庶民の味です。
でも、ここのは、もっと洗練されたさっぱり系フォアグラみたい。
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人参と北京大根の漬物の和え物
千切りがきれい。ゆでた野菜を香りのよい油で和えてあります。
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海老の春巻き
京劇の太鼓に見立てているとか。そういえば、西太后は京劇のパトロンだったんです。
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骨付き豚肉の甘酢煮
酸味と甘みのバランスが素敵
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宮廷風フカヒレ蒸し物
フカヒレの1本1本が太くてびっくり。
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干し鮑とさくらんぼの煮込み
西太后は、料理にさくらんぼを使うのを好んだんだけど、アワビと煮るのは意外。。。
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鹿肉の炒め物
冬の薬膳料理によく使われる鹿肉、コリアンダーとの合わせが絶妙
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赤ハタの揚げ物辛味醤油ソース
ガオーって獰猛そうなハタ。でも身は上品
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烏賊の卵巣と冬虫夏草のスープ
烏賊の卵巣は、初体験。ふわん、とろんと不思議な食感。
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三不粘
宮廷料理の定番。中華風カスタード。
支配人がつきっきりで、サーブをしてくれて、いろんな面白い話が飛び出します。
友人二人は、北京生活経験者なので、留学中のとんでも話や中国人のトピックで、思いっきり盛り上がります。
「ここのまかない料理は、なにが出るんですか」
「たまに、お客様に出せないフカヒレの端っことか。インゲンの切り落としたところとか。」
「そっちの方が美味しそう!じゃ、次はまかない料理のコースで予約いれます!」
「お待ちしております!」
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店を後にして歩くと酔った頬に、一月の冷たい夜風が気持ちいい。
駅までの道を冗談を言いながら歩きます。
いろいろな大変なことを乗り越えて、今、楽しそうに笑っている50代になろうとしている友人。
その笑顔を見て、年を重ねていくことって悪くないなって、こっそり思います。
年を重ねるごとに、荷物をおろして、余分な執着を捨てて、どんどん自由になっていく。
私もそうなれるかなぁ
「今年は、広州の深圳に〇〇さんに会いに行こう」
「それ、乗った!」
「あたしも」
《人生は楽しまなくっちゃ≫
 
今、私の中で、ピカピカ光るネオンのように、またたいている言葉。
友達の存在に感謝する今宵です。
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