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松本市市長菅谷昭さんへのインタビュー(1)

一昨年、阪口珠未と有志の生徒さん5名で、松本市市長 菅谷昭さんに、放射能対策について、インタビューをさせていただきました。
菅谷さんは、チェルノブイリ原発事故のときに、高度に汚染されたベラルーシ共和国のゴメリ州の州立がんセンターで、医師として、医療支援活動にあたられました。

福島原発の事故から、3年以上の月日が経ちました。みなさんは、「もう3年」と思われますか?

阪口は、「まだ3年」と考えています。

放射能の問題がまるで、何も無かったかのように私たちは過ごしているけれど、これでいいのかしら?
今も福島の高い放射線量の中で、生活している子ども達のことを考えると、「何か自分にできることはないかな。」と。

1年以上の前のインタビューではありますが、みなさまにインタビューの内容を公開します。
・これからもずっと続く放射能の影響をいかにとりのぞくか。

・また、これから、放射能だけでなく、災害や悪化する環境の中で、どんな環境でも、生きぬける「サバイバル力」のある子どもを育てるためには、どうしたらいいか、自分も含めて、もう一度、お母さんたちと一緒に考えていきたいです。




2013年3月8日  阪口珠未と有志の生徒さん5名で長野県松本市を訪問し、松本市長菅谷昭さんに放射能対策についてのインタビューをしました。


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阪口:本日はどうぞよろしくお願いいたします。 私は東京で薬膳料理教室をやっております。今日は私の生徒さんと放射能について、菅谷さんのお話を聞きたいということで、参りました。

菅谷市長:ようこそ、松本市においでくださいました。皆さん、大変精力的に活動されているようですね。


放射能の影響は、はじまったばかり

阪口:先ず、原発の事故があってから既に2年が経過していますが、菅谷さんは今の現状をどの様にお考えですか? 2年間経って東京の方では「だいぶ落ち着いて来たよね、危険はなくなってきたよね」と言う雰囲気で、お母さん達の放射能や原発に対しての意識も下がってきています。

菅谷:そうですね。 本当はたった2年なんですよ・・・。現在チェルノブイリは27年目に入っていますが、原子力災害は今だに継続、進行形状態なんですよね。 いずれ福島も同じ形になるだろうと思いますが・・・。要するに「もう2年」と言う人もいれば、「たった2年」と言う人もいて、私は「たった2年」だと思っています。

日本民族ってとっても寛大で素晴らしい民族だと思う反面、わぁーって何か起こると騒ぐけれども、しばらくすると、みんな忘れてしまう。 私自身、医者としてそれに診断名をつけ、「悪性反復性健忘症」としてるんですけどね。 原発の事故に関しても、やっぱり「健忘症」になってきているから、最近では「難治性」ってつけたくらいですよ。
だから皆さんもっと真剣に考えて、一人でも多くの人が動いて欲しいなって思っています。今回、皆さん方がそういう取り組みをされていると言う事で、私も応援させてもらっているんです。

阪口:放射能の専門家は沢山いらっしゃいますが、その怖さを肌で知っている方と言うのは少ないのではないでしょうか?
特に「低線量の被曝」は、見解がいろいろ違いますね。 長い目で見て、低線量の被曝が子供達にどんな影響を与え、どうやったらそれを防ぐ事が出来るのかと言う事を実感として解っている方が他にいらっしゃらない・・・。 だからこそ、チェルノブイリで子どもの治療にあたられた菅谷さんにお話をお聞きしたいと思った次第です。

菅谷:私は、大人も大事だけれども、せめて21世紀を背負う、日本の子供達の命とかこれから生まれてくる命に対して、真剣に守る責任を果たしていかなくてはと思っています。


タブー化しつつある「放射能問題」

阪口:今回、甲状腺ガンの報道がありましたね。

菅谷:実際に手術して、いわゆる「確定診断」として甲状腺ガンと診断された3人の子供達が出て、なおかつ今7人の方が、高い確率でガンの疑いがあると報道されていますよね。もっと早く情報を出して欲しいと思いますが、出すタイミングが遅れ遅れになっています。

だからすぐにでもその7人のお子さん達に手術をし、その結果をオープンにする。
そうして、事実を出していかないといけない事なんですよね。

今回の甲状腺ガンもこれが本当に被曝の影響なのかどうかって、残念ながらこれは正直言ってどうにも証明できないんです。 記者会見などで、事実を伝えていかないと、あいまいなままなので、福島の皆さんは非常に不安が募ってきてしまっている・・・。
相当お母さん、お父さん方は心配し始めてます。 ただ福島市の中や近隣の所で、大人同士、今回の福島の原発の問題を話すような雰囲気はもうなくなってきてしまっている・・・どういう事かと言いますと「タブー」なんですね。

阪口:そうなんですよね・・・そう聞いています。あまり良い言い方ではないですが、「非差別地域」の様な感じになってきてしまうんじゃないかと心配しています。

オープンに話ができないですよね。 何か怖いから蓋をしよう、触れないでおこうと言う感じで・・・。 薬膳の食事で放射能を防ぐ本を作ろうと考えていたのですが、出版には、苦慮しているのが現状です。 「放射能」と一言書くと皆が嫌がって、見ないようにする傾向がありますね。

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菅谷:首都圏でもそうですか?

阪口:はい、だから例えば、放射能対策の内容であったとしても、あえてその言葉を表に出さないようにしないといけないと、多くの出版社の編集者からアドバイスされました。今、お母さん達が「これだけやっとけば何とか子供を守れる」って事を情報として発信できれば救われるお母さんだって少なくはないと思うのですが、なかなかそれがストレートに伝わっていかないと言うか・・・ そう言う変な雰囲気が充満してしまっていて・・・本当に変な閉塞感を感じるんです。

菅谷:やっぱり、阪口さんの方にもそういう情報は入っているんですね。 私は事故後当初から「国策」として「子供だけでもとりあえず安全な地域に移した方が良いですよ」と申し上げてきました。 しかし、全然その様な意見は取り上げてくれませんでした。

やはり食の問題は一番大事な問題ですね。「放射性物質を体の中に取り込まない様にする」、つまり口からというのが一番の大きな経路ですから。もし、食べざるを得ない状況であれば、じゃあそれをどの様に扱えば良いのかと言う事・・・放射能に負けない体を作る薬膳のレシピの紹介。本当に大賛成、絶対やってください。それが今の皆様方の大事な役目ですよ。

阪口:はい。ありがとうございます!


低線量の放射能被曝でおこること

菅谷:チェルノブイリの子供達が、事故後どうなっているか。

当たり前のことですが、免疫力が下がってしまって、非常に感染にかかりやすい、風邪を引きやすいし、ぶり返しやすいとかもありますね。 また、疲れやすい、集中力がない、他様々な不定愁訴が出てくるんです。 でも、それをどうしてるかと言うと、まずは「規則正しい生活」を薦めています。
併せて、栄養のバランス、ビタミンやミネラルをしっかり摂ると言う様なごく普通の事です。 
また、軽度の汚染地に住んでいる子供達は、放射性物質が体内に入っても速やかに排せつさせる為に、ペクチンみたいな物を使ってみなさいという様な事は言っています。

阪口:これはベラルーシの方が?又は国としてやっているのでしょうか?

菅谷:国として子供達にその様にやっていますね。去年の夏向こうに行ってきましたが、
子供達はやっぱり相変わらず、抵抗力が低下しています。舞踊のレッスンをしてても疲れやすくて、また授業も短縮しているんですよ。低濃度汚染地ですから。福島市の原発寄りの地域はチェルノブイリと同じ位の汚染度なんですよ。そういう所に子供さんがいること自身、考えた方がいいんじゃないかなぁ。
放射性物質は目には見えないし、においも味もないから、だんだん忘れていっちゃって、これが後でいろんな事を起こさなきゃいいなぁって。

安全なところに住める、移住権って権利はあっても、子どもたちは、自分たちで言えないじゃないですか。せめて放射線の影響を少しでも低減させる方策って言うのを考えてあげなきゃいけない。

阪口:あの事故から26年たってもそんな状態なんですね。

菅谷:私は阪口さんからいただいた中国の放射能を防ぐ食材や漢方薬の研究の資料をみせてもらって、ある意味科学的だと思ったんです。だからチェルノブイリのときより、一歩進んだ形の事をやっていただきたいですね。 しかも、チェルノブイリの場合は、ずっと遅れての対応ですから、阪口さんのグループは、とても早い対応です。
私としてもとてもありがたいと思っています。

阪口:チェルノブイリの場合は甲状腺ガンが出始めるまでの間というのは、低線量の放射能被曝を防ぐ為の生活はできなかったのでしょうか?

菅谷:できなかったですね。 だってうんと貧しいもの、それはもう本当に気の毒な位ですよ。
 特に汚染の村々、汚染地なんて、ちょうど旧ソ連が崩壊したままの状態ですからね。 日本は、チェルノブイリに比べれば、食事も選びやすい環境です。今回皆さんの様に早い時期に、せめてこれだけはやったらどうですかという提示はすごく大事だと思いますよ。

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3.11以降、コミュニティが崩壊している

菅谷:実は、この間福島にお住まいの方がご夫婦で来られました。「ガンが出たから大変でしょ?」と言う話になりました。 自主避難で、お母さんと中学3年生のお嬢さんが、入試のために松本市に来てます。お父さんは福島でばらばらの生活です。
中学生の高学年や高校生の女子の会話で、大変なことになっているんです。
「私達はもう国から捨てられちゃったんだよね」と・・・言っていると。
こういう表現でびっくりしました。
少し前になりますが、やっぱり中学生とか高校生の子供達の会話で「もう私達は被曝しちゃったんだよね、だからもう結婚できないよね。 それに子供も産めないよね」と言うことを言っているとのことでした。

それを聞き、私は本当に大変な事になってしまったと思いました。
とにかく、この子供達の肉体的な健康維持はもちろん、早くメンタルな部分を何とかしないといけないと思い、国に対して声をあげました。
でも、きちんとやらないですね・・・。 21世紀を背負ってくれる子供達に対してこんな対応をするというのは、これはもう憤りを越して唖然としてしまいました。

阪口:そういう話は噂には聞いてますが、表に出てこないですね。ケアが必要なことという風に、きちんと認識されていないと思います。

菅谷:本当に原子力災害の残念な事は、一つは地域の経済とか産業が全部壊滅してしまう事です。 二つ目は、そこのコミュニティーが壊れてバラバラになってしまう事。私がお聞きした福島の例ですが、自主避難をしていた人が、故郷のお家にたまに子どもを連れて戻ると、町の皆さんがこう言うそうです。
例えば、“阪口さん、何よ、あなた逃げたの”って。
もうね、怒号だそうです。 かつてはあんなに親しくしていた人達だったのに、全部崩れてしまった。だからもうコミュニティーはなくなってしまいますね。

三つ目は、「家族の崩壊」です。
松本に来ている方で、何人か、もう離婚しているのです。小さなお子さんを連れ、来てるじゃないですか。お父さんは仕事の関係で福島に残ってる。で、当初の頃はお父さんはこっちへくるんですが、その後お父さんは向こうにいるうちに放射能の影響って見えないから、忘れちゃうんですよね。そして、奥さんや子供達に帰って来いと言うわけです。奥さんは当然帰れないと言って、結局は話がこじれちゃって。私はこっちに残るって・・・そういう時に女性ってわかるんですよね、お父さんってこういう人だったって。

菅谷昭さん 公式ホームページ⇒

松本市ホームページ⇒
【インタビュー2へ続く】



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薬膳料理家 阪口珠未の漢方キッチン
薬膳料理家 阪口珠未の漢方キッチン


松本市市長菅谷昭さんへのインタビュー(2)

インタビュー(1)から続く

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松本市における放射能災害に対する取り組み

阪口:松本市では、そういうお母さん達が、放射能に対する情報交換をされたり、ときには市長に直接相談できたりしますか?

菅谷:やってますよ。僕はそこに行って話もします。
自分から行って市民向けの講演をしたり、いろんな要望も聞きますし、また必要な事はやります。 私の方が早いですからね。 要するに市民の皆さんの要望より私が先にどんどんやりますよ!って事ですね。 
当たり前じゃないですか。僕は既に色々と知ってるから・・・。
子供の学校給食への対応だって、たぶん松本市が日本で一番早かったと思いますよ。それは、とにかく「子供達を守ろう!」と言う事で、やれることはやろうじゃないか!って事でスタートしたから・・・。
(他の県の)皆さんがおっしゃるのは松本市でやれるけど、私たちは出来ませんって。

初めは行政が聞いてくれないとか、出来ないとか・・・。 でも、何で出来ないんですかって?ここ(松本市)でもやってるじゃないですかというと、「そうですね、そちらでやっているなら我々の所でも出来る事をやっていこう」って、少しずつ変わってきて・・・
そのために私は今必死でやっているんですね。 松本市がやれば他も動いてくれるかなと希望を抱いて・・・

阪口:放射能への対策の新しいモデルを作ってらっしゃるということですね。

菅谷:だからそういうふうにやっていくって事が・・・これは私の運命だなって思っています。

阪口:松本市でも一部福島の子供達を、ご家族を受け入れてらっしゃいますよね、今もそれを継続していらっしゃるのですか?

菅谷:福島を中心に、例えば首都圏からもお子さんを連れて来ていますよ。移住まではしないですが、一時避難的に来ているとか。しかしやはり福島が一番多いですよ。
それに対して私どもが出来る事は、市営住宅の減免とか、その他子ども関連の費用などの低減をやっています。しかし、これも変な話ですよ。だって松本市の税金でやっているわけですから・・・。

阪口:松本市の方たちが援助して下さってるんですね。

菅谷:そうなんです。一応2年間という事でやりました。しかし2年経っても、とても終わらないでしょう・・・。

阪口:今また原発を再開するって言う様な話があって、そうすると放射能の危険性と言うのは常につきまといますね。放射能以外の代替のエネルギー源について、松本市でも取り組んでいらっしゃるのですか?

菅谷:お金を使ってますね~。一般家庭の太陽光発電整備事業は早くやろうと言ってね。今相当増えてます。私がチェルノブイリから日本に戻ってきてたときに、意見を求められて言ったことは3つありました。

1)「新しい原発は作らない」、そしてその替わり、今ある原発の安全性だけはちゃんと担保して下さいって言いました。結局福島の事故がおこってしまいましたが・・・。
2)「代替エネルギー」ですね。政府の支援、補助金を原発ではなくて代替エネルギーの技術開発にシフトしてほしいとお願いしました。
そして、3)に私達自身が生活スタイルを少し改めようよと・・・。 その一つが今で言う「節電」ですよね。 「私達の生活様式を変えよう」と、この3つを言っていたんです。

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子どもに食の大切さ、自分の体を大切にすることを伝える

阪口:これからの地球は、放射能だけじゃない、pm2.5や予期せぬ色々な災害が起こると思うんです。それでも子供達が生き抜いていためには、子供たち自身が「サバイバル力」をつけることが大事だと思うんです。

菅谷:それをやらなきゃだめですね! これからは子供達に人間の体というのは、「免疫力」とか「解毒力」とか、その他いろんな力を発揮できるんだよという「知識」を身につけさせる事だってすごく大事だと思います。 西洋医学に頼るばかりじゃなくてね。

阪口:長野は「長寿の県」ですね。きっと「健康を保つ」と言う知識が沢山あるんだと思います。
日本の各地にそういうものがたぶんいっぱいあったのに、私達の母親世代に食事内容が「西洋化」した事で一気に壊れていくんですよね。 だから母から、例えば「ハンバーグの作り方」などは教わっているのに、一方「体や季節に合わせた食事の仕方」なんかはまったく教えてもらっていない。

逆に言うと今の子供達に季節に合った食事や、「長野」という県に生まれて、長野の食材を食べることの意味を伝えていくことで、自分の体とどう付き合っていったらいいかって言う感覚が育っていくと思うんですね。

菅谷:今、そのようなことを、学校ではじめようとしているんです。新年度の予算でつけたのが、「機能食品」です。広い意味で薬膳も同じですよね。
例えば、免疫力、解毒力とか抗酸化力があって、地産地消ではないですが、私達の場所で出来る物で調理してごらんって・・・今、農林部が動いてくれてるんですけどね。

阪口:その食材を使う意味を子供達がで知って、料理するって言う事ですね。

菅谷:そういう事ですよ。 「医食同源」、「旬」を意識して食べるとか・・・。
子供達は純粋だから、一生懸命やる。そう言う「食の習慣」を小さい時から植えつけたり、教育の中に取り入れていく。ごく自然に・・・とても大事な事ですね。

松本市では「毎月19日は家族団欒&手作り料理を楽しむ」と言う日を作ってるんですよ。

阪口:それはすごいですね!!

菅谷:だから19日になると必ず(市役所で)放送して、職員には「早く帰りなさい!」っていうんですよ。 「子供達と一緒に買い物に行きなさい!」って。 「家族の絆を作ろう!」って。市長になってからずっと実行しています。

みの:なぜ19日なんですか?

菅谷:食育のイ、クだから。

みの:あぁ~、なるほど・・・ステキですね。

ここでちょっと市長に質問なのですが、普段の食生活で、ダシを摂るために「昆布」や「干しシイタケ」を使ってらっしゃいますか?
出汁をとるって、薬膳ではとても大事なことの一つなんですが、ちょっとレシピでも悩んでいます。というのは、キノコはセシウムなどの放射性物質を多量に取り込むと言われているなか、昆布や干ししいたけは本当に大丈夫なのか? 平気なのかと実際のところわからないと言う事で結構ダシを使ってないお母さんも多いんです。

菅谷:チェルノブイリ事故の時に、ベラルーシではキノコって汚染地でも多くとれましたね。でも、汚染されていないものは問題ないでしょう?

みの:キノコがどうやって成長しているのか?ですね。 お母さん達はただ情報でキノコは汚染されていますからダメって言われたら、イコール全てダメなんじゃないか?と考えてしまうのが現状です。

菅谷:説明や情報が足りないんです。結局はね。 だからちゃんと話をすれば、十分理解する、理解できる方がいて「あぁそういう事ですか」って。

みの:今回の阪口先生とレシピを考えていたときに、なぜこれは良いとされるのか?
全ての食材には何かしらの「効力」がある事を伝えて、食材とカラダ・ココロにどのように働くかと言う事のつながりを知ってもらおうと思うのです。

菅谷:とっても大事。ちゃんとした説明が大事だとつくづく思いますよ。

みの:ありがとうございます。

江口:松本市で原発の事故があった時、何か対策を・・・多分様々な事をされてきたと思うのですが、その中で一番出来る自慢って言うのは何ですか?

菅谷:一番はともかく、「学校給食」。 「学校給食」の事をきちんとやってあげよう!
それは皆さんに大変喜んでいただけました。

もう一つは、先ほども言いましたが、私達は「飯館村」の子供達を保養と言う形で呼んでいることをずっとやっています。 「保養」に関してはこれからも継続していく。
しかしこれもさっき言った様に税金でやってますが、どこまで市民の皆さんがそれに賛同してくれるかですね。 今、私達市民の中でもって、「これを使いなさい」って子どもキャンプや保養にお金を出してくれます。

阪口:それは市民の方の寄付みたいのですか?

菅谷:そうです。ちゃんと福島の子供に使ってくれって指定してくれてますから、使いやすいですね。 また、私は自分の「基金」を持っているので、それでどこかに学校を作ろうかなと思っていますね。 いや、誰かがやらないといけない。 本当は国がやっぱり全部動いてくれたらいいのにね・・・。

それに「除染」は、あれ無理ですよね。 高度の除染は税金を使ってやったって、もとに戻ってしまうんです。チェルノブイリだって除染はやめましたからね・・・。皆さん方の税金、数兆円なんて使うわけですから。 放射能のこと、環境のことをよく知らない人が動いているから、こうなってしまうのですね。

ですが、これからもがんばりましょう! これ(薬膳)は是非皆さんも率先してやって下さい。 頑張って下さい。 私もそういう意味であちこちへ行って、みんなで頑張りましょう!と言って、出来る事はやりますから・・・。

阪口:はい、がんばります! 今日は貴重なお時間を頂きまして、本当にありがとうございました。




食でカラダとココロを健康に保てる薬膳をお母さんたちに伝えていきます。
ハッピーで、健康なお母さんが増えれば増えるほど、元気で、サバイバル力のある子供たちが育っていくと信じて!

今回、菅谷昭さんへのインタビューに、協力してくださった松本市役所のみなさん、有志の5人の生徒さんたち(西山美之さん・江口紀子さん・SAXER 由香子さん・小林さち子さん・酒井康子さん)ありがとうございました。


菅谷昭さん 公式ホームページ⇒

松本市ホームページ⇒

㈱西洋フードコンパスグループ CEO 幸島武さんにインタビュー (薬膳家 阪口珠未)

企業の健全さを保つこと、心身の健康を保つこと、それは、テーラーメイドの服作りに似ている

西洋フード・コンパスグループ CEO 幸島 武(こうじま たけし)さん

阪口先生と幸島

2014年4月、薬膳家 阪口珠未が、西洋フード・コンパスグループのグループCEO 幸島 武さんにインタビューをしました。現在、西洋フード・コンパスグループが全国で運営する企業内社員食堂のうちの250カ所以上にて、阪口珠未監修の薬膳メニューを導入しています。
                                          

社員食堂での薬膳メニューの導入は、社員の皆さんの就労環境の改善と健康増進に役立っている


阪口:はじめまして、幸島さん、今日はお会いできてうれしいです!

幸島:ありがとうございます。こちらこそ、お会いしたいと思っておりました。阪口さんに監修頂いたメニューを社員食堂に導入しまして、多くの企業様が非常に興味を持っておられ、「さすが西洋フード・コンパスグループ」と言ってくださっています。

阪口:今日は、幸島さんにご自身の健康、そして、企業として健康をどう考えていらっしゃるかということで、お話をお聞かせください。


幸島:そうですね。まず、薬膳メニューを社員食堂のメニューとして導入することは、食堂をご利用になる方々の就労環境の改善につながると思っています。例えば、クーラーの効いた職場で仕事をしていて、冷え性に悩む女性社員の方がいるとして、その冷え性を社員食堂の食事によって改善できるというのは、企業様にとっても、働く側にとってもメリットは大きいと思います。

薬膳3月ポスター


阪口:社員食堂だからこそ、働く人によいメニューをご提案することができるということですね。
幸島さんもご自身のご健康には、気を配っておいでなのでしょうね。
大企業の経営者ということですと、ただでさえ心身にかかるプレッシャーは相当なものと思いますが。何かリフレッシュの方法はお持ちですか。

幸島:そうですね。可能なときは1週間に4回はジムに通い、1時間半から2時間汗を流しています。

阪口:そんなに? 

幸島:私は27歳の時にアメリカで吉野家ウエストの管財人となり、29歳で吉野家ウエストの社長に就任しました。その後、西洋フードシステムズ(現 西洋フード・コンパスグループ)の資本再構築をメインの課題として、社長に就任しました。そういう意味では、普通ではないプレッシャーを感じる場面は多いかも知れません。

阪口:そのような状況を乗り切るタフさを見込まれて、今の西洋フード・コンパスグループの社長になられたのですね。


体にも、仕事にもある、危険を察知する鋭敏なセンサー

阪口:今、健康なのか、そうでないのかを計る、バロメーターのようなものはお持ちですか?

幸島:ありますね。いつも体の同じ部分の調子が悪くなります。そういう時には「休む時期だな」と考えてペースダウンするようにしています。

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阪口:自分の体が教えてくれるわけですね。そのような危険を察知するような、感覚は、お仕事にも生きているのでは?
幸島さんには、非常に大胆な部分と、堅実で緻密な人柄が同時に存在している感じがします。西洋フードシステムズがコンパスグループに入ったときの大胆な決断と、レストラン事業を縮小して、社員食堂運営(事業所給食)などのコントラクト事業という堅実な業態をメインにシフトチェンジしたというのもそうですね。

幸島:あの時は他の外食企業の逆を行きましたから、驚かれました。レストランという大きな箱を作って、1ヶ月に何千万円という金額を売り上げるというのは、魅力的なのです。
でも、コントラクト事業にはそんな派手さはない。しかし、すでに当時から優良な企業様と西洋フードシステムズは取引させて頂いていましたから、私はその部分で確実に収益があがると考え、そちらに賭けたわけです。

阪口:そのような鋭敏な感覚は、どの時点で身につけられたのですか

幸島:おそらく危険を回避する能力はかなり早い時期から備わったと思いますね。うちの家は、私が小さいころは、紳士服のテーラーを営んでいました。一時は住み込みの職人を7,8人抱えるほどの余裕がある家でした。ところが、父親の病気や他人の保証人になったことで、家が差し押さえられたのです。家中の家具に赤い紙を張っていくのです。当時の私は、おもしろがって、家の中でその人にくっついて歩いていました。

阪口:それは強烈な印象にのこる経験ですね。それが原点でしょうか。

幸島:人間は、失敗から多くのことを学びます。例えば、他人の保証人になっていけない・・・とかね。

阪口:なるほど、幸島さんの鋭敏なセンサーは、すでにその頃に養われ始めたのですね。幸島さんの中に、常に大胆さと慎重さという二つの視点があるという感じはありますか?

幸島:ありますね。何かをやるときに、常に、客観的に見なおすこと。
うまく行っているときはいいけれど、それがうまく行かなくなったときに、どうすればいいか、という危険を回避するための準備は怠りません。

服作りも経営も、大事なのは、軸がぶれないこと

阪口:幼い頃お父様のお手伝いをされて、幸島さんは服の縫製ができるとのことですが、テーラーというお仕事と、今の経営というお仕事は似ていますか?

幸島:似ていますね。スーツを作るときには、必ず中心線が必要です。中心線を境にして、幅を縮めるときも出すときも、後ろの縫い代で調節する。そこが服作りの基本です。
経営も同じように、中心線つまり軸というのが非常に大事です。何かあったときに変化に対応するには、ぶれない軸と変化を吸収する縫い代が必要です。

阪口:ものすごく面白いお話ですね!
そういう意味では、経営においても、ご自身の健康管理においても、自分の軸が大事ということですね

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幸島:健康管理については、最近は自分のカラダに合わないと思ったら、機内食も断れるようになってきました(笑)
普段の食事では、炭水化物を控えて、野菜とたんぱく質を摂取するように心がけています。ちなみに私の夕食は、まずボウル一杯のキャベツから始めますよ。
運動では40キロのバーベルを挙げるトレーニングをやっています。今60歳ですが、今までで最も体力が充実していると感じています。


阪口:そうやって、ご自身の一番いい状態の体をキープすることで、軸を保っているということですね。

幸島:さらに付け加えると、少し太めがいいかなと。例えば、がんになったときには闘病のために体力が要りますから。
阪口:先ほどの、服の縫い代の部分ということですね。

健康的な楽しい食で、クオリティ・オブ・ライフを高める


阪口:お仕事の中で、企業の社員食堂や高齢者施設、保育園などでは、健康と食をどのように位置づけていらっしゃいますか?

幸島:お客様のクオリティ・オブ・ライフを高めるという意味で、社員食堂や保育園の食事において、お昼にバランスのとれた食事を取るというのは、とても大切だと考えています。

阪口:私もそう思います。普段の食事をみていると、50、60代の方が、たいてい良いです。10代の子供はアレルギーの問題が増えていますし、20、30代の方は、肩こり、慢性疲労など、さまざまな体の不調を抱えています。
だから、社員食堂や保育園、学校などの給食で、体を整えるというのは、これから、ますます意味のあることになっていくと思います



幸島:また、特に高齢者施設では食事の中に楽しさも必要です。高齢者施設では毎日の環境は変わりませんし、食事にこそ変化が必要なのです。マンネリは最大の敵ですね。

阪口:具体的には、どのようなことがありますか?

幸島:例えば、私たちのグループにはマグロの解体ショーなどのイベントを行う「キャラバン隊」という専門のチームがあります。全国の施設を回って、揚げたてのてんぷらやそば打ちイベント、握り寿司の提供なども行います。

阪口:マグロの解体ショーは、漢方キッチンのイベントにお呼びしたいです。お寿司は、きっと高齢者の方は、喜ばれるでしょうね?

幸島:そうですね。普段はソフト食しか召し上がれないような入居者様も召し上がることもあり、喜ばれます。また、入居者様にも実際に握っていただくこともあります。ラップに酢飯とネタを置いてから、手渡してラップをひねってもらえば、手まり寿司ができますからね。
皆さん、とても生き生きとされます。

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これからの人たちへ 「健康に、タフに、自分を磨き、育てていくには」

阪口:最後に、ご自身の生き方を振り返って、20~40代の人たちにこれをしておくといいというアドバイスはありますか?

幸島:うーん。20、30代は、まず自分の軸をつくる時期です。今の風潮で、ノウハウ本やスキル本ばかりを読む人が多いですが、まだ自分の確固たる軸がないのに技術論ばかり読んでも、理解は難しいのではないかなと感じます。
それより、自分と異業種の人に会うなど、多方面の人と関わることです。そして、自分のメンター(導いてくれる人)といえるような人とめぐり合えるとさらにいいですね。

阪口:幸島さんのメンターは、どんな方でしたか?

幸島:今まででお世話になった方からはたくさん学んできました。また、アメリカで勤務していた時代には、流通大手の経営者の方々とお会いする機会もあり、そのときにも色々と学ぶことができました。例えば、こんな風になってはいけないということもです。

阪口:相手を尊敬しても、自分の軸を他人に預けないということですね。40代はどうでしょう?

幸島:40代は勝負の期間ですね。20、30代で培ってきた軸で判断をし、蓄えてきた専門知識と教養力をフルに活用する。

阪口:健康面では、日常的な運動を心がけていらっしゃるようですね。

幸島:実は20代のころから、みんなが昼休みの時間に、一人でジムに行って運動をしていました。
阪口:私も週に3回は、プールかジムに行っていますが、運動をすると、頭の中で
もやもやしていたことや、仕事で悩んでいたことなどが、整理されますよね。

幸島:そうです。そういう意味では、運動が精神面での健康にも役立ちます。

阪口:幸島さんはお肌がつやつやです!そういえば、海外の経営者はみなさん、外見にすごく気をつけていらっしゃいますね。

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幸島:彼らは外見には厳しいです。人と会うときは、外見や第一印象が大変重要です。

阪口:経営者という職業は、苦労が多くて大変というイメージが強いのですが、幸島さんのような、素敵な経営者が日本にも増えるといいなあと思います。
あんなかっこいいトップになりたいというモデルがあれば、きっと若い人の励みになりますから。

幸島:いえいえ、でもそう言っていただけて光栄です。ありがとうございます。

阪口:今日は、貴重なお話をありがとうございました!


1年に数回の北米での釣りが、大きなリフレッシュになるという。
「その間は、幸島はいないものと思ってくれ」と言ってあるとのこと。
タフさを保つために、必要な心身のリリースになっているようだ。

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阪口珠未の薬膳 公式サイト
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