2023.4.15
関西に住む、阪口の実家の母は
まだ若いのにも関わらず
認知症が進行してしまいました。
コロナ感染拡大の直前まで
民生委員の仕事で忙しくしていました。
母の担当は生活困窮者の多い地区で
毎日でかけて、家を訪問し
人に会って話を聞き
サポートのための資料を作成する
疲れると言いながらも
やりがいがあるようでした。
でも、仕事が定年になり、
その後、すぐにコロナ感染の拡大
「人の家に行かない」
「人としゃべらない」
「仕事で使っていた頭を使わない」
「ストレスが全くない」
「人のお役に立てている達成がない」
そんな生活が3年
坂をころがり落ちるように
認知症が進行しました。
そばにいない私には、できることが限られていて
エネルギッシュで、料理上手だった母が
今は食事も満足に作れない
悔しく
切なく
歯がゆい
後期高齢者にとっては
1年、1年を
どう過ごすかが、
とても大切なんだと実感しました。
今日は、母に送るための作り置きを仕込みました。
春は特に認知症や双極性障害などが進行しやすい時期
冬は安定していた症状が一気に進む方も多いのです。
だから、自律神経の働きと関係する
「肝」を整えることは大切です。
肝臓の解毒酵素の産生を高める
アブラナ科の野菜(大根、キャベツ、カブ)のほか、
ミネラルが豊富でデトックス効果の高い海藻などを使って
肝臓をクリーンにすることを心がけましょう
【今日の養生】シニアの食に活かす
*蒸し春キャベツ
*戻したわかめ(戻しておくと、すぐに使えるので便利)
*切り干し大根と揚げのたいたの
*薄味のすき焼き
*春かぶと昆布と陳皮のだし煮
*大根の皮と昆布の浅漬け
*大根と鰤のコチジャン煮
*紅鮭の焼き物
*鶏のグリル~焼きみかんのソース
母と同じように、この数年で
体の機能を落としてしまった高齢者の方は
たくさんいらっしゃるのではないかなと
案じています。
漢方キッチンの生徒さんの声で
意外に多いのが
「高齢のご両親の食事に活かせた」というもの。
ある生徒さんは、
90代で入院されてしまったお母さまの
夏の不調と体重減少を薬膳でサポートして、
退院後、お母さまがお独りで
生活ができるようになるまで
回復されました。
75歳以降になると、少しづつ
「心」の働きが低下してくるので、
夏までをうまく乗り切ず、
体調を崩す高齢者の方がとても多いです。
そんなときに、薬膳を取り入れた
養生方法は役立ちます。
ご自身やご家族はもちろん
ご両親の食事にも
養生を活かして、
元気にいていただきたい。
願っています。