探求

2008.4.18

 先日、私の13歳の姪からFAXが送られてきました。中学校の、自由研究の授業でテーマに「薬膳料理」を選んでくれたそうです。
 彼女が送ってくれたレポートを読むと、ちゃんと実験もしていて、とても興味深い内容です。ぜひ、サイトで紹介したいと思い、尋ねたところ、快く承諾してくれました。
ほたてのスモーク春野菜添えテーマ「薬膳料理について」
要旨・・・別に提出するレポートを要約したもの。
 薬膳料理は体にたまった「毒素」を排出するための一手段である。(これをまた、デトックスともいう。)薬膳料理における「毒素」の分け方には、2種類の方法がある。「何が不足しているのか」と「四季にそれぞれの弱りやすい体の部分」だ。
 まず、何が不足しているか」。症状は4つに分かれる。「気虚」「血虚」「陽虚」「陰虚」だ。気虚は気力がなくなる。血虚は血が不足する。陽虚は体を温めるエネルギーが不足。陰虚は血液以外の体液(例えば唾液)が不足する。
 次に「四季それぞれの弱りやすい体の部分」。春、夏、秋、冬。春夏秋には、それぞれ肺などの臓器が弱るが、冬だけは違う。何が弱るというよりも腎臓に力をつけることが大切だ。そして、私は料理を実践してみた。いくつかの料理を母に手伝ってもらいながら、必死で作った。私の体に合うものばかり作ったので、貝柱ばかり食べることになってしまったが、まあこれも実験、がんばろうということで食べきった。その成果か、翌日カサカサボロボロなはずの私の皮膚がツルツルしていた。が、非常にコストが高いことに愕然とした。薬膳料理はメニューが少ないため、継続するのも難しい。
 が、薬膳料理は薬に頼らず、食によって体を回復させるという、とても体に優しい料理だ。
 参考文献:デトックスプログラム(ふぁみまコンテンツ) 日経ヘルス(2006年9月号)他

<自己評価>
 目標の達成はできたが、この学習をやってみての感想、今後の課題
 はじめは薬膳料理研究家のおばの料理を食べ、「おいしい」ということで、ただ興味により始めたこの研究でした。やっていくうちにどんどんのめり込んでとうとう薬膳料理を実践することができました。そして貝柱の苦難の上に、肌がツルツルになったので、実験は成功したと思い、とてもうれしかったです。資料が少なかったので、大変でしたがちゃんとまとまったので、良かったです。薬膳料理をして、本当に良かったです。ちゃんと調べようという目標も達成することができました。私の探求を見てくださって、ありがとうございました。

 <担当教員評価>
 毎時間を有効に使っており、具体的でわかりやすく興味深い発表となりました。本から知識を得るだけにとどまらず、実際に作ったことが、良かったです。声の大きさ、話すスピード、ともに聞きやすかったです。

 13歳の女の子の研究内容にちょっとびっくりです。 こんな探究心の旺盛な子が成長して、薬膳を仕事にしていってくれれば、日本の食の未来は明るい!!と、うれしくなったのでした。