2025.8.14

「人も犬も薬膳でハッピーエイジング!」がモットーの薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、国際薬膳茶師。美味しいものが大好きな3頭の鼻ぺちゃ犬と暮らしながら「ペット薬膳管理士」としても活躍中。ワンコたちの「元気で長生き」をサポートします。

漢方キッチン講師の佐野芳子です。

 

8月・夏休みと言えば、「夏期講習」。

皆さんも様々な思い出があるのではありませんか?

先日、母校「国立北京中医大学日本校」(現:日本中医学院)にて薬膳の夏期講習があり参加してきました。テーマは「腸活薬膳」。

最近は薬膳も西洋医学的な分類の病気や事象へアプローチする機会が増えています。

北京研修時にも「中西医結合医学」が新しい分野として注目されていました。

そんな中で、ペット薬膳の生徒さんから「年齢や犬種もあると思うのですがウチの子は胆泥(たんでい)が多いタイプと言われました。何か対策はありますか?」と質問がありました。

胆泥はいわゆる胆石と同じ成分が結晶ではなく細かい粒子で泥状に胆嚢に溜まることです。

犬には比較的よく起こる現象で、薬での治療以外に生活習慣や食生活の改善で経過を見ることが多いです。医師からは「特に症状がない限りこのまま様子を見ましょう」としか言われず飼い主さんは不安に思うことが多いです。

中医学で胆泥は「痰湿」にあたります。

体内に溜まるドロっとした利用できない水分(血けつのような栄養分ではない水分)という考え方です。

痰湿対策の薬膳では理気・利水・化痰(痰を溶かす)を目標にします。

これは「低脂肪・高繊維質(特に水溶性繊維質)な食事でカロリーオーバーにならないこと」という西洋医学的な対策とほぼ同じところが最終目標になります。

そんな胆泥対策には「中西医結合医学」に一役担う「痰湿の薬膳」で大根、緑豆、とうもろこし、などがお勧め食材です。

紫蘇や生姜を少し加えるとなお良いでしょう。

「大根と緑豆のすっきりスープ」は「漢方キッチンのペット薬膳」でお伝えする痰湿対策レシピの一つです。

緑豆、大根ともにデトックス効果があるので、ワンちゃんの食事にスープとて使います。

そして、ワンちゃんに使うだけでなく、このレシピは飼い主さんにもおすすめ!

コレステロール値が気になる飼い主さんは、ワンちゃんと一緒に食べましょう。

一緒に食べて一緒に健康維持しましょう。