2024.4.23
こんにちは
30年以上薬局現場で患者さんに接し、薬膳・漢方・手つぼ・発酵食などを組み合わせた指導を行う「ハイブリッド薬剤師」。
漢方キッチン講師の岡山真弓です。
最近の話題といえば紅麹。健康被害にあわれた方、今まだ治療を続けておられる方のご無事を祈るとともに、早い原因究明が待たれます。
このことを通して私は2つのことを強く感じました。
一つは医薬品と健康食品・食品の大きな違いです。健康食品をすべて否定するわけではありませんが、今、「医薬品」と「健康食品」を同じようにとらえられている傾向があります。
何十年もかけてピンポイントで症状に効く成分を探し出し、どのような形で体内に入るか、代謝されるかを研究し、人の身体にどのように作用し、どのような副作用があるかを動物から人体実験に至るまで時間とお金をかけて作られる医薬品。
発売した後も厳しい市販後調査やちゃんと有効成分が決められた量入っているかの商品チェックも定期的に行われて、少しでも異常があればすべて回収など厳しい処置がとられます。
健康食品の成分は確かにエビデンスがあり、コレステロールを下げる・血圧を下げるなどの効果を持っているものは少なくないですが、それを製品化するための添加物や成分の安定性などの検査は医薬品の比ではなく、市販後に成分や作られている環境の抜き打ち検査をされることもほぼないです。
食品はといいますと、いま私たちが薬膳で学んでいるような食材は数千年の歴史が物語っている身体に対する作用があり、それは決してサプリのように、「毎日、ある成分を大量に摂取する」というような極端なものではないのです。
紅麹も中国でも日本でも古来から、大切に受け継がれてきた伝統食。
食間違った取り方さえしなければ有効に使えるものです。
このことを知ったうえで医薬品・健康食品・薬膳食材とうまく付き合っていけるようになるのが理想だなと思います。
また、2つ目に私が感じているのは発酵食品についてもっと学んでほしいなということ。
世の中は今発酵ブームで、私の周りでもぞくぞく麹を取り入れた食生活を始めている方が多いです。
でも、
⚫︎どのような過程で発酵食品が作られていくのか?
⚫︎どうして身体によいのか?
⚫︎身体(腸)によい麹でも取りすぎれば腸がビックリして不調の原因になってしまうこともあること
などなど、もっと深く発酵について学ぶことで効果的な使い方ができるようになります。
紅麹の騒動で紅麹自体が危険なような受けとられ方もあったようですが、世間の評判に振り回されないようにするにはやはり「知る」ということが大切ですよね。
薬膳クラスも発酵クラスも、身体がどのような時にどのようなものが必要になるかを学ぶための「場」です。
その場を通して、毎日のおいしく健康な食生活に欠かせない知識を身につけていただけたらと思っています。
発酵クラスの第6回はいろいろな発酵食品について学びます。そして作るのは「豆板醤」!
そら豆の季節にしか作れない、自分だけの発酵調味料作ってみませんか。
【講義内容】
⚫︎乳酸菌について
⚫︎ヨーグルト・チーズの特徴
⚫︎韓国の発酵食品、キムチ・水キムチ・豆板醤・コチュジャンについて
⚫︎ナムプラー(魚醤)について
【調理実習】
発酵食品を使った薬膳料理
・豆板醤で作るピリ辛冷や汁
・豚肉と魚醤の混ぜご飯
・豆乳ヨーグルトの爽やか初夏のポテトサラダ
・エンチラド風・豆板醤となつめのミニ五平餅
ご参加お待ちしてます♪
<第6回薬膳発酵クラス>
日時:5月23日(木)10:30~
詳細はこちら⇒
https://kanpokitchen.com/school/hakko/