2025.11.17

「人も犬も薬膳でハッピーエイジング!」がモットーの薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、国際薬膳茶師。美味しいものが大好きな3頭の鼻ぺちゃ犬と暮らしながら「ペット薬膳管理士」としても活躍中。ワンコたちの「元気で長生き」をサポートします。

漢方キッチン講師の佐野芳子です。

 

漢方キッチンで新たに始まった「ペット薬膳講座」も先日、全6回のうち5回目を終えました。

「薬膳とは?」から「犬に薬膳ってどうするの?」に始まり、体質診断や「うちのこの特徴の見方」などを経て前回は「いつもと様子がちょっと違う時に使える薬膳」として症状別の薬膳をお伝えしました。

気になる症状で上位は「便秘」「下痢」「皮膚のかゆみ」でした。

 

犬の体調を見るときに注目するところは「行動・毛艶など体の様子・食事、・排泄」です。

自分の不調をうまく訴えられないワンコたちの出すサインとして「便通」はとても大きな意味があります。(食事中の方すみません)
犬飼いさんたちにとってうちのコのウンチは宝物です。ちょうど赤ちゃんのウンチをお母さんがくまなくチェックするのに似ていますね。

そこで、今回は講座の中の「便秘」を少しご紹介します。

「元気だけどちょっと固いかな?」とか「最近シニア期になったせいか頑張っているのになかなかすっきり出てくれないみたい」など病院に行くほどではないけれど少し手助けできないかなという時に薬膳が役立ちます。

特にシニア犬の便秘は、腸の働きが低下することから起こります。
食物繊維だけでなく、腸の潤いを保つような食材も摂ることが役立ちます。

 

ポイントとなる食材、こちらに紹介しておきます。

黒ねり胡麻:甘味/平性 帰経は肝・脾・腎 効能は補肝腎・通便・潤燥で高齢などによる衰え改善と便に潤いを与えて便通を促す働き

豚肉:甘味/平性 帰経は脾・胃・腎 効能が滋陰・補気・補腎で乾燥性の便秘に効果あり

さつま芋:甘味/平性 帰経は脾・胃・腎 効能が健脾・補気・和胃・通便で食物繊維が豊富

マッシュルーム:甘味/温性 帰経は脾・胃・腎・大腸 効能が健脾・開胃で胃腸の動きを整える

ごぼう:苦・辛味/寒性 帰経は肺・心・肝・大腸 効能が通便・補腎で食物繊維が豊富

体調が思わしくない時はやはりいつものごはんが大切です。
普段の食事に少しトッピングしたり、混ぜたりして使ってみてください。