薬膳レシピ:いちじくとブロッコリーのサラダ

2014.10.10

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『いちじくとブロッコリーのサラダ』

<材料(2~3人分)>

・いちじく    80g(1個~2個)
・鶏ささみ    80g
・ブロッコリー  80g
・塩       小さじ1/4
・バルサミコ酢  小さじ2
・オリーブオイル 大さじ1

<作り方>

1)いちぢくの皮をむき、くし型に8等分する。

2)鍋に熱湯を沸かし、小さめの房に分けたブロッコリーを
 固めに茹で、ざるにあげてさます。

3)鶏ささみを茹でる。冷めたら、手で細かく裂く。

4)1、2,3をボウルに入れ、塩、バルサミコ酢、オリーブオイルを
振り入れて、混ぜ合わせる。

5)器に盛って完成。
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 先日、「子どもの急病対策」について、小児科医を講師に
招いた会があり、参加してきました。その中で、子どもや
お年寄りの便秘には、最近は「水溶性の繊維質」つまり、
寒天を使うというお話がありました。

 体力のない年配の人や子どもの便秘薬選びには注意しなくては
いけないこと。また、薬ではなく、「寒天」のように、副作用が
なく、効き目が穏やかなものを選ぶと良いというないようでした。
聞いていて、とても納得できるお話だなあと思いました

 便秘に効きめのある薬草というとセンナやアロエが有名ですが、
人によっては、使うことができません。

 以前、開いていた薬屋のお客様で、便が出にくいという
おばあちゃま達が何人かいました。便秘にいいと言われるセンナの
錠剤を飲むと、飲んですぐは、軽い下痢のようになって便が
たくさん出て、そのあとは、何日も出なくなってしまうといいます。

 アロエやセンナは、薬膳では体を冷やす食材です。そのため、
体力のない子どもや年配の人が飲むと、冷やしすぎるため、
腸の働きのバランスが崩れ、下痢と便秘を繰り返してしまうことに
なります。
 薬膳では、子どもや年配の方の便秘には、お腹を温め、油分で
便を柔らかくする働きのある、種子類やドライフルーツを使います。

食材でおすすめなのは「いちじく」。
歴史上、最も古い栽培果実です。紀元前7800年の遺跡から
いちじくの痕跡が発見されています。

 胃腸の働きを高め、便通を良くする食材として昔から知られて
います。腸の掃除をし、痔の予防も期待でき、体内の有毒物質を
排出する働きもあります。また、秋に乾燥しやすいのどを守り、
のどの痛みを止める効果もあり、中国では、のどの痛みに
いちじくのスープを作ります。

 いちじくがとれる時期に知り合いの中国料理店に行くと、
「体にいいよ~」といって、豚肉と一緒に煮込んだいちじくの
スープが出てきます。不思議な組み合わせですが、飲んでみると
甘さとこくがあって複雑な味わいで、体が緩んで癒される感じが
します。

 さらに、乾燥いちじくは、鉄分も豊富で、貧血も予防して
くれます。最近は喫茶店などの店頭でもスイーツの1種として
いちじくを置くところも増えました。 

 今回は、女性にぴったりの食材「いちじく」の生果実を使って
サラダにします。ちょっと大人の味なので、サイドディッシュや
アルコールのお供にどうぞ。