春分の日の「ゆる精進」~菜脯蛋(ツアイプータン)

2025.3.19

こんにちは、

阪口です。

冷たい風と暖かな日差しを繰り返しながら、春に向かっていきますね。

明日は春分ですね。

世界のあらゆる文明で特別な日とされてきた「春分点」と「秋分点」
特に冬から春へとエネルギーが満ちていく「春分」は重要視されていました。

東洋哲学でも、この日は大切な日です。

同じ長さの昼と夜は陰陽がバランスした時間であり「0(零)」を意味します。

西洋哲学のように「プラスになるほど良い」という考え方と違い、東洋哲学では、「0(零)」にこそ価値を置きます。

「0(零)」という「間(ま)」に、エネルギーが流れ込んでくるのです。

この「間」にあなたが「どんなエネルギーを流すか」が、あなたの今年の前半の流れを決めていくことになります。

と言っても、難しいことをしようと言うわけではありません。

明日の春分には、少々気分がすぐれなくても、何だかもやもや気になることがあっても

それを横において、

・自分の心身を整えること
・今より少しでも居心地の良いこと、気分が良くなる小さなことをする
・心が軽くなる、楽しい未来を想像する

そんなことを心がけてくださいね。

小さな養生が、数年後の健やかなカラダを作るように

ささやかな自分への慈しみが、私たちの未来を作っていきます。

ところで、薬膳では春分や秋分には、「素菜」と呼ばれる精進料理を食べて、心身を浄化します。

季節の節目は、温度変化も激しく体がゆらぎやすい時期。

脾の負担を減らして、老廃物の排出を高めることで不調を整えます。

今回紹介するのは完全なビーガン料理ではなく「ゆる精進」

肉や魚を入れないシンプルな料理ですが、野菜の甘味を感じられる滋味深い料理です。

浄化と食感を高めるために、私はある食材を追加して使います。

7分あればできるので、ぜひ春分の癒し料理として、お楽しみくださいね。

「菜脯蛋(ツアイプータン)」
~切干大根の卵焼き~

材料(作りやすい分量)

切干大根  20g
パクチー(または三つ葉)  1株
卵   3個
木耳  3g
※木耳を入れることで、デトックス力がアップします!
塩 適宜
米油  大さじ2

ソース(オイスターソース・醤油)

 

作り方

1)木耳を水に浸水して、細切りにする
2)切り干し大根はさっと洗って、そのまま置いておく。適当な大きさに切る。軽く塩を振る。
※水につけると甘味が水にでてしまうので、洗った水分だけで戻しますパクチー(または三つ葉)は軸と葉を分けて、2cmほどに切る
3)卵を割りほぐし、木耳、切干大根、パクチーの軸、塩適宜を入れて混ぜる
4)フライパンに油を入れて熱し、3を流し入れる。火を弱めて箸で半熟状態になるまで、軽くかき混ぜる。
焼き色がついたら、ひっくり返し、裏面も弱火で焼く。
5)お皿に盛って、ハサミで食べやすい大きさに切る

ソースは、オイスターソースに少量の醤油を混ぜた物がおいしいです。
私はクコをビネガーにつけたものを普段から置いています。
クコを乳鉢ですりつぶして、オイスターソースを混ぜると、フルーティで春らしい味になりますよ。

 

桜エビやひき肉を入れれば、もちろん旨味はアップしますが、今回はあえてシンプルに!

何も入れないほうが、切干大根と卵の優しい甘みが感じられます。

 

【薬膳的な効能】

◆大根:食べ過ぎや消化不良を改善し、気の巡りを改善。デトックス効果がある
◆香菜:消化を助け、気の巡りを改善、解毒作用がある。精神を安定させリフレッシュする
◆卵:血を補い、心を落ち着かせる
◆黒きくらげ:血行を促進し、血液を浄化する

💡 組み合わせのポイント
~デトックス&チャージ
全身のエネルギーと血の浄化、巡りを改善してストレスを緩和する。さらに血の栄養を与える効果も