免疫の過剰な反応を整える『気陰』を補う考え方

2021.12.16

こんにちは


漢方キッチンの阪口珠未です。


年末も押し迫ってきました。
日本世論調査会による調査では、景気の先行きがよくないと思っている人が92%、回復は23年以降と考えている方が科58%という結果でした。

今年の年末年始も身近で楽しむことになりそうですね。

さて、3回目のコロナワクチンについて、意見を聞かれることが多いので、中医から見たワクチンの副反応の予防についてお伝えします。

漢方キッチンへのお問合せでも、2回目のワクチン接種の際に副反応が強かった方がかなりいらっしゃいました。
いちばん、多かったのは発熱とだるさが強く、ひどい人は数週間続くといったもの。
そのほか、顔面の神経の麻痺、頭痛、関節の痺れなど神経系の症状、もともと持っていた精神疾患などの悪化もありました。



中国医学では、異物に対する免疫の過剰な反応は、「気陰(きいん)」の乱れを整えることで予防します。
気のエネルギーは、体の防衛力にも関わるので、気の力が落ちていると、感染しやすくなったり、アレルギー反応を起こしやすくなります。

陰液は体の中を循環している「水」をさします。この水が少なくなると、炎症や機能亢進の状態が起きやすくなります。

このような状態を「気陰両虚(きいんりょきょ)」と言います。

例えば、膠原病やバセドウ病など、体をまもる免疫システムが異常を起こす自己免疫疾患も「気陰の不足」が関係しています。

接種の2週間ほど前から、早めに「気陰」をチャージしておくようにした方はおおむね元気に過ごしていただけたようです。

薬膳でも漢方でも「気陰」を補うことができますので、生活の中で心がけてください。


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【気を補う食材】

きのこ類・骨付きの肉類(特に鶏肉)・根菜・ナッツやなつめ・発酵食品・穀類豆類など
スペシャル素材としては 高麗人参・五加参・黄耆など

【陰を補う食材】

貝類(あさり・しじみ・牡蠣・ほたて) イカ・タコなどの魚介
クコ・桑の実など濃い色のフルーツ
百合根・山芋・蓮根・里芋・白きくらげなど粘りのある白い野菜やきのこ
スペシャル食材としては、 西洋人参・五味子・すっぽん・黄精

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また、ワクチンについては、接種したほうが良いか、打たないほうがよいかをよく尋ねられます。


ワクチンは、それぞれの考え方があります。
むずかしい選択かもしれませんが、ご自身が「より良い」と納得できる方を自分で決めることをおすすめしています。

そして、どちらかに決めたら、「自分はこうしたいと思うから行動する」とコミットする姿勢が大切。

人間の体は、物質的なものだけでできているわけではなく、心や感情があり、体には霊性が宿っています。
心や感情の状態は、カラダにも影響を与えます。

例えば、薬効のないでんぷんを、「薬」として与えると、ある一定の人たちが、そのでんぷんで病気が改善したり、逆に悪化したりします。
いわゆる「プラセボ」というものですね。

これは、私たちの「心や感情」が「効果を決めている」わけです。

「いやいや行動する、納得していないけど行動する」、というのと、「自分で決めてコミットした上で行動する」といのでは、その結果は違ってくるんです。

漢方薬の服用でも、奥様に連れて来られて無理やり漢方薬を飲まされる方と、自分で納得して服用してくれる方では、効き方が全然違ってきたりするのは、現場ではよくあることです(^^;

みなさまにとって、よい選択ができますよう祈っています。

そして、どちらを選ばれても、薬膳がお役に立てればうれしいです(o^―^o)

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1日1養生#13
免疫の乱れを整える
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今日は、我が家では「気陰」を補うメニューにしました。



◆白きくらげと里芋の中華風煮物(手羽先・干ししいたけ・里芋・白きくらげ・根三つ葉・かぼす)
◆蒸し野菜のサラダ~新高梨のドレッシング
◆ゆで蓮根黒胡麻和え
◆赤かぶの酢漬け




この冬もコロナの感染が完全に収束することはなさそうです。

薬膳で心身を整えて、春に向けて準備しましょう。