2024.5.1
こんにちは、阪口です。
連休をいかがお過ごしですか?
コロナが落ち着いて来て、旅に出かける方も多いかもしれません。
私は数年ぶりに台湾を訪問してきました。
目的は台中の漢方薬の研究所と農場の見学です。
農場では、漢方の1種「石斛(せっこく)」が1年に1回花をつける時期。
台中にある「中国医薬大学」で教鞭を取られているN先生から
「今なら石斛の花を見て、花を使って料理ができますよ。」とお誘いいただき
急遽訪台を決めました。
漢方農場は、台湾の薬学者の「呉金濱先生」が石斛の研究のために作られたもので、
台中から車で1時間ほどの山あいのへんぴな場所にいあります。
対向車がすり抜けできないような細い、急こう配の山道を下ってたどり着く、アドベンチャーな場所です。
この農場は石斛を育てるかたわら、温泉が引いてあり、宿泊できるお部屋もあります。
「週末に、農場で石斛の世話をするのに何にもないとつまらないから、温泉掘って人も来て泊まれるようにしたんだよ。
みんなでBBQもできるし、日本酒もいっぱいおいてあるの。」
東大の大学院で研究をしていたという彼は流暢な日本語と台湾人らしいおおらかさで冗談を飛ばします。
石斛は中国医学では、「九仙薬(きゅうせんやく)」つまり、最も薬用効果が高い9つの漢方のひとつとして知られています。
日本ではほとんど知られていない漢方ですが、
中国では加齢によるさまざまな症状の緩和や免疫低下症状の改善などにとてもよく使われます。
この農場に3日間滞在して、石斛の種類や育て方や抽出の方法、効果的な病気などについて、いろいろレクチャーを受けました。
とはいえ、昼から温泉につかり、台湾ビールと日本酒を飲みながら、彼の話をお聞きするという、台湾式のリラックスしたレクチャー💦
一方、「石斛」を使った養生食品の製造は、この農場ののんびりした雰囲気と裏腹に、かなりの規模の「バイオテック企業」として成功しています。
見せていただいた工場は数千万単位の機械が所せましと設置されていました。漢方素材でバイオテック企業が成り立つというは、養生文化が根付いているが「中華圏」ならではですね。
さて、お目あての「石斛の花」は蘭の一種。
本当に美しい姿をしているのに、爽やかで美味しく、食べたことがない味でした。
こんなお花を育てることができたら、なんて素敵なんだろう~。
朝、摘みたての石斛の花で薬膳を2種
◆石斛の花を巻き込んだ「蘭花餅」
◆石斛の花の甘酢和え
特に、甘酢和えは、鮮烈な風味で、あっという間に平らげてしまいました。
作り方はこちら⇒「石斛の花レシピ」
https://youtube.com/shorts/UPWo4CghuWM?si=QFiGu7a4ioENuZNJ
お花は3月末から4月の中頃までしかさかないそうで
この時期だけのお楽しみのようです。
プライスレスな体験に感謝です。