「ちゃんと寝ているのに、疲れが取れない」それは睡眠だけの問題?

2026.9.24

こんにちは、阪口珠未です。

現代日本人の睡眠について、かなり深刻な状況にあることをご存知でしょうか?

私のカウンセリングでも、

・寝つきが悪い
・夜中に目が覚める
・朝早く目が覚める
・深く眠れない
・起きても疲れている
・日中眠い
・睡眠時間は足りているのに、回復した感じがしない

というご相談がとても多くあります。

私自身、小学生の頃から「眠れない子ども」だったので、そのつらさはよくわかります。

眠れないって、本当に辛いですよね。

厚生労働省の調査を見てみると、現代の日本人の睡眠には、大きく3つの問題が見えてきます。

① 短時間睡眠が増えている
「6時間未満しか寝ていない人」の割合を見ると、

【男性】
2018年:36.1% → 2023年:38.5%
+2.4ポイント

【女性】
2018年:39.6% → 2023年:43.6%
+4.0ポイント
特に女性では、短時間睡眠の増加が目立ちます。

② 「睡眠で休養がとれている人」が減っている

2009年:80.6%
↓
2023年:73.1%

「眠っても、十分に休養できたと感じない」という人が、長期的に増えているのです。

③ 世界と比べても、日本人の睡眠時間は短い

OECDの国際比較では、
・日本人の平均睡眠時間:約7時間22分
・OECD33か国平均:約8時間28分

その差は、約1時間6分。

日本は、国際的に見ても睡眠時間がかなり短い水準にあります。
つまり日本人は、単に「寝ていない」だけではなく、「眠っても、十分に休養できていない」という問題も抱えていることがわかります。

最近、睡眠を改善するための枕やサプリメント、寝具、衣類など、さまざまな商品が開発されています。

それだけ、睡眠に悩んでいる人が多いということなのでしょうね。

中医学では、睡眠は単なる「休息の時間」ではなく、別の考え方があります。

昼間は陽が外へ向かって活動し、夜になると陽が内側に収まり、陰が盛んになります。
「陽を内側に収め、陰を養う時間」
睡眠によって、気血を養い、五臓を休ませ、身体の「正気」を回復させると考えます。

そして、もう一つ中医学で大切なのが、「神(しん)」という考え方です。
中医学では、心に宿る精神活動を「神」と表現します。

日中、私たちは仕事をしたり、人と話したり、情報を見たり、さまざまなことを考えたりしながら、意識を外へ向けて生活しています。

夜になると、本来はその「神」が静まり、内側に戻っていくことで、穏やかな睡眠に入っていく。

ところが現代は、夜になっても、仕事のことを考えたり、人間関係を気にしたり、スマホでSNSを見たり。
心に宿る「神」が、なかなか内側に戻っていかない状態になっているのではないでしょうか。

だから現代の睡眠を考えるとき、単純に「何時間寝ればいい」というだけでは語れなくなっています。
・・・・・

「眠れる身体」をつくるために

今回の「薬膳内科学」では、現代医学から見た睡眠のしくみや、現在わかっている睡眠研究について学びます。
また、中医学的なアプローチ、その研究の現状などを、できるだけわかりやすくお伝えします。
眠りのシステムは、とても複雑です。

「これを食べれば眠れる」
「これをすれば必ず眠れる」

というような、決定的な解決方法はありません。

でも、「よい睡眠をもたらす条件」を知ることは、とても大切ですよね。

その条件を一つひとつ整えていくことで、今より深く眠れるようになったり、「睡眠で休養できた」と感じられるようになったりする可能性があります。

「眠れない子ども」だった私も、今では以前に比べて、ずいぶん眠るのが上手になりました。

人生の約3分の1を費やす「睡眠」。

その時間を充実させることは、きっと人生そのものを充実させることにもつながります。

今回の「薬膳内科学」で一緒に、睡眠を「身体と心を養う時間に変えていく」方法について学んでみませんか?