2014.7.22
『そら豆の丸焼き』
<材料(2人分)>
そら豆 300g程度
<作り方>
1)ガスコンロに、焼き網をのせ、そら豆を置く。
2)中火で、ときどきひっくりかえしながら、全体が黒くなるまで、
3、4分焼く。
3)ボウルにとって、少しさます。
4)鞘から出して、以下の味付けをする。
『焼きそら豆の岩塩添え』
焼きあがったそら豆の皮をむき、岩塩を振りかける。
または、皮をむきながら塩をつけて、そのまま食べる。
『焼きそら豆のチーズ和え風』
焼きあがったそら豆20粒程度の皮をむく。
ねりゴマ小さじ1、レモン汁小さじ1、塩ひとつまみ、水大さじ1を
ボウルに入れて混ぜ合わせる。
そら豆を和える。好みで七味をかける。
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「そらまめくんのベッド」という絵本が好きで、娘とよく一緒に
読んでいました。
お話の内容は、そら豆くんは、自分のふかふかの鞘のベッドが
大好き。
お友だちの枝豆くんや、さやいんげんさん、ピーナッツくんが、
「君のふかふかベッドにちょっと寝かせて」と頼んでも、絶対に
貸しません。
ところがある日、そら豆くんの大事なベッドが無くなって
しまいます。みんなは最初、「いい気味だ」と思います。
でも必死にベッドを探すそら豆くんを見て、だんだんかわいそうに
なってきます。
そら豆くんのベッドは、果たしてうずらのお母さんが卵を
温めるのに使っていたのでした。
それを発見したそら豆くん。最初は僕のベッドなのにと
思いますが、そのうち孵化しようとするうずらの卵のことが
気になって、ベッドのことはどうでもよくなっていきます。
そして、自分のベッドで、うずらの子どもたちが元気に孵ったのを
誇らしく思います。
ベッドを取り戻したそら豆くんはみんなとお祝いのパーティをし、
ベッドにみんなを招待して一緒に眠ります。
登場してくる豆たちがみんなかわいくて、けんかしたり、
仲たがいしても、すぐに忘れたりが子どもたちのやり取りを
見ているみたいです。
そんなかわいい豆たちも、体を整える薬効があり、
薬膳でもよく使われます。
薬膳では、食材に「性味」というものがあります。
食材の持っている個性のようなものです。体を「冷やす」「温める」
などの性質のほか、「甘味」「苦味」などの五味(ごみ)と
言われる、味による体のへの影響などもあります。
豆類は、一般的に効き目がおだやかで、強く温めたり冷やしたり
しない「平」という性質。味は「甘味」という味に分類され、
胃腸の働きを高め、体を緩ませる効果があります。
豆にはそれぞれ独自の個性もあります。
黒豆は、血行をうながす効果や、のどの痛みをとりますし、
落花生は体に潤いを与え、皮ごと食べると貧血に効果があります。
そしてそら豆は、薬膳では利尿効果のある豆に分類されます。
他の豆よりうまみが強く、豆板醤の材料としても使われます。
ウィキョウ(フェンネルシード)としょうゆで煮て、おつまみに
することもあります。これは、スパイスとそら豆の薬効で気の巡り、
水の巡りをよくする手軽な薬膳です。
私も娘もそら豆が大好き。保育園に行かない日の夕方には、
狭いベランダで涼を取りながら、一緒に鞘をむいて、そら豆を
食べます。
「はい、ビールどうぞ。」と、娘のつたない手つきでコップに
ビールを注いでもらって、料理したてのそら豆を口にふくむと、
なんだかとっても満たされます。
今回は、そら豆をゆでずに鞘ごと焼くレシピです。ゆでたての
さわやかなそら豆と違って、濃厚なナッツのような味わいと甘みが
あります。
塩をつけて、あっさり食べるのもいいし、練りごまで和えると、
チーズのような風味が加わります。
ガスに焼き網をおいて、黒くなるまで焼き付けると「あぁあ。
そら豆くんのベッド燃えちゃったね」…。ふわふわベッドには
ちょっとかわいそうですが、おいしくてやめられないそら豆の
丸焼き。週末のバーベキューにもおすすめです。