フレッシュ金針菜を育てています

2018.7.16

んにちは、阪口です。 西日本豪雨災害で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。 また、被災された皆さんにお見舞いを改めて申し上げるとともに、 一日も早い復旧復興をお祈りします。 今年は、梅雨が短くて、いきなり夏がやってきました。 お元気でおすごしでしょうか? 今日は、山口県柳井市の農家さんの育ててくださっている「金針菜(きんしんさい)」のご紹介です。 数年前に、花農家さん支援のお仕事で山口県の柳井市を訪れました。 柳井市は、本州でもっとも日照時間が長い町で、花の栽培が盛んです。 最近は、園芸用の花に代わって、食用花を売り出したいとのことで、 ベゴニア、チューリップ、スミレなど 熱心に栽培をされています 参加してくださった農家のお母さんたちから 「おいしさで言えば、デイリリーが一番美味い!」と おっしゃるのです。 よくよく聞いてみると、「金針菜」のこと! 「出荷しても、食べる人が少ないし、高く売れないから、販売用には育ててない。家で食べるだけよ。」 だそうです。 こちらが金針菜です。 かわいい花ですね。 薬膳を勉強されている方はご存知だと思いますが 栄養価の非常に高い野菜です。 鉄分はほうれん草の20倍あるといわれます。 ほかにもビタミンAとCが豊富。 常食すると目のカスミや疲れ、貧血に効果があります。 インドのガンジーも愛食していたことは有名です。 日本の歴史書を読むと、江戸時代の料理書に記載され、 貴重な栄養源として食されていたようです。 【薬膳では】 甘味で涼性の性質を持ちます。帰経は肝、胃、腎。 血を穏やかに補い、むくみをとる、精神安定など、女性にうれしい効果がたくさんあります。 金針菜は、別名「忘憂草(ぼうゆうそう)」と言われ、 気持ちを穏やかにさせ、リラックス効果があり、 特に、不眠によいといわれます。 《東京医科歯科大学の服部淳彦教授》の報告によると 金針菜にはメラトニンという脳内ホルモンに酷似した成分 (メラトニン様物質)が豊富に含まれているそうです。 金針菜中のメラトニン様物質が、 直接、または間接的に働いて安眠をもたらしたり、 精神の興奮を抑えたり 血流を良くし手足を温め、 血圧を安定させたりしているのではないか 推測しているそうです。 栄養価の高い金針菜は薬膳ではよく使います。 日本では、この金針菜は、台湾か中国のからの輸入が多いですが 問題は、金針菜は農薬を多く使うこと。 漢方キッチンでは仕入れの際にも 厚生労働省が発表する 農薬検査情報などを常にチェックしています。 「安全な金針菜があれば、みんな食べたいと思いますよ。私も食べたいです。」 そんなことを柳井市のセミナーの後の懇親会で話したら、 ある農家さんがおっしゃいました。 「先生、僕が作ってみましょうか?」 それから、メールでやりとりをしながら栽培を開始。 彼の畑で少しづつ、育ててもらいました。 畑で育つ金針菜の様子はこちらから、ご覧いただけます。 まだ、小さい金針菜の苗 5月の金針菜 6月の金針菜、つぼみができ始めました。 花が咲くとこんな感じになります。 1年目は、ほぼ収穫できず。 形も均一ではありません。 そして、試行錯誤して、 去年から、質のよいものが収穫できるようになりました。 そして、今年は、しっかりしたつぼみのきれいな金針菜が たくさん摘めるようになりました。 ところが、今年の西日本の豪雨で この1週間ほど、せっかく摘んでくれても ヤマト便の冷蔵便が停止になって 送ってもらうことができませんでした。 配送が通常にもどって、週末に 新鮮な金針菜が、早速届きました。 現在、お教室の生徒さんに タイミングがあう方のみ、販売しておりますが 興味のある方には、お分けしたいと思います。 せっかく育ててくださった金針菜 収穫も来年、再来年と増えてほしいです。 また、薬膳を知っているみなさんにも 国産の金針菜がお届けできます。 味は、軽い甘みのあるアスパラのよう 他の野菜にはない野趣と風味があります。 1年でこの時期しか収穫できません。 ただ、生の物は、アクが強いので 下痢をされる方がありますので、ご注意ください。 下ゆでをしてから、にんにくと油で炒めて 召し上がるのが、一番おいしい食べ方です。 完全無農薬で育てています。 食品検査施設で333項目の農薬を調べ すべて不検出です。 日本のあちこちに、断片的に育てられている 薬効のある野菜を 育てて、お届けできるお手伝いができればいいなと 思っています。 よき1日を!