思うちから

2008.4.4

    今年も桜が咲きました。不思議に思うのは、桜だけはどうして、東京が一番先に咲くのかしら?ということです。もっと暖かい関西などで先に咲いても良さそうなものなのに、桜前線はいつも東京から、広がって行きます。
 桜は一度冷え込まないと咲かないらしく、その寒暖の差が東京で最初に咲く理由だと言われています。

 私の実家の近くには姫路城があり、桜のシーズンになるとソメイヨシノがいっせいに開いて見事です。
その中でも、お堀の周りに植わっていて、城門に近く、一目に触れる機会の多い桜の木は、まるで、見られることを楽しむかのように、豪華に花をつけ、枝ぶりも大きく広がって、それは華麗な様子です。
 きっと、桜は、自分を見て「美しいね~。」とか、「素敵ね。」と感嘆する私たちの言葉をちゃんと受け取って、喜んで花をつけているんじゃないかと思うのです。
 植物に、言葉をかけながら育てると、よく成長するというのは、科学的な実験でも実証されていることですし、桜もきっと、「ほめると育つ」子供のようなものかもしれません。

 東京で、日本のどの町より早く桜が開花するのだって同じことかもしれません。東京に住む2000万の人たちが、「春よ早くこーい。桜早く咲かないかな~」と思う。その力が、桜をさせるとしたら・・・・。これはすごいですよ。
 奇跡のようなことって、実はこんな思うちからが表現されたひとつの形だとは考えられないでしょうか。
 東京に住む人たちの 「思うちから」を、ぜひ、いろんないいことに使ってみたいものです。