薬膳で癒す5月病の症状

2019.5.15

こんにちは!

薬膳セラピストの柳本綾子です。

平成から令和に元号が変わりました。
おめでたいムードの中、楽しく10連休を過ごされた方も多いかと思います。

そして体と心の面からみると、この連休明けに春の疲れが出てしまいます。

これはいわゆる「5月病」。会社の研修が明ける6月にも多くみられるので「6月病」と呼ばれるメンタル面の不調です。
今月は薬膳の視点から5月病をアプローチします

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薬膳からみた5月病。食べ物でストレスから心を守りましょう。

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4月になると環境が変わっていつもより緊張をしたり、ストレスや考え事を抱えたりすることが多くなります。

新しいチャレンジをすることは素晴らしいことなのですが、いつもよりも脳も身体も頑張ってしまいがちです。

人間関係の変化。現実と理想のギャップ。なかなか新しい環境に適応できないなどなど・・・さまざまな理由から交感神経が高ぶり、副交感神経とのバランスが崩れてしまいます。
これらを自律神経の乱れといいます。そして連休で一息ついたところで疲れがどっと出ます。

これが5月病の正体なんです。

■ウツウツ、くよくよする。(ついつい考えすぎてしまう。)

■不安ごとで不眠になる。

■寝ても夢ばかりみて疲れがとれない。

■動悸や不整脈がおこる。

■貧血気味になる。

■物忘れが多くなる。

■小さなことで驚きやすくなった。

このような症状がある方は「心」という臓器の働きが低下している。もしくはバランスを崩していると東洋医学では考えられています。

「心」は血液のポンプとしての役割はもちろんですが、「精神」・・・思考や知性、理性など脳の働きを支配している臓器とも言われます。

心のバランスを取り戻すには「体液や血液」を増やし、心に栄養をあたえることが必要です。

★精神を安定させ、造血作用のある食べ物★

竜眼肉、なつめ、蓮の実、蓮の芯、ゆりね、小麦。レバー、2枚貝(あさり、牡蠣、シジミなど)、金針菜などなど。

そして、「心」が弱ると「脾」消化器系も弱っているので同時にケアが必要になります。

★脾(水の巡りをよくして消化器をサポートする食べ物)

山芋、はと麦、陳皮、昆布など海藻類、スズキや鯛など白身の魚。

控えたほうがいい食べ物は、香辛料などの刺激物やコーヒーなどのカフェイン(午後以降)。

生活面では少しでも今ある状態を忘れる時間を作ることが大切です。

いい季節ですからウォーキングをしたり、部屋でアロマを炊いてみたり。音楽を聴く。小旅行でいいから旅に出る。

現実から自分を解放する時間。オンオフを作るとそれも心の栄養になりますね?

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精神安定の食べ物、竜眼肉をつかった薬膳茶のレシピ。

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★竜眼肉

という食べ物があります。聞いたことがありますか?ライチのような果物で、中華街などにいくとよくドライフルーツとして売られています。
まん丸の殻を割ったら果実が入っていて、実から種が透き通って見えます。
これが竜の目に似ているから「竜眼」と呼ばれています。

竜眼は精神安定や消化器のケア。または動悸や貧血の予防、体力回復にとても効果があります。また最近では記憶力を高める効果が期待されることから認知症の改善に用いられています。この時期から夏にかけておすすめの食材です。
おまけにビタミンB1、B2、B6、Cも豊富で美容にもいいといううれしい効能もあります。

また温性の性質で身体も冷やしません。

今日は竜眼とこれまた同じように気血を補い、精神安定や造血作用のあるスーパーフードのなつめのお茶をご紹介いたします。
少し漢方っぽく今回は煎じて飲んでみましょう!

□レシピ□

竜眼肉 10グラム(3個)

なつめ 10グラム(1.2個)

クコ  5グラム

氷砂糖(黒砂糖)お好みで。
⇒ポットなどに入れてドリンク代わりにされる方は水を多めにして煎じてください。

☆作り方 水500CCに少し水で戻した竜眼肉とクコ(戻した水ごと)、包丁で数か所切れ目を入れたなつめを入れて火にかける。
中火→弱火でコトコトと20分ほど煎じてから召し上がってください。
実もいただけます。

※のぼせやほてり。手足のほてりなどがある方。妊娠している方や子どもは控えめに召し上がってください。