2012.8.3
3月に、北京に行ったときに、西苑の教学部に今回の7月からの留学の申し込みをしておきました。
手続きは、来た日にすればよいとのことでしたが、陳可冀先生に会える機会があるかどうかは、わからないまま。
なんせ彼は、80歳を超す高齢。院士と呼ばれる特殊な立場にいて、「特需問診」と呼ばれる、彼の専門外来の日しかいないというのですから。
強力なコネやマネーがあれば、話は別ですが、私の場合はそんなものはなし。
ただ、彼に会って、実際に西苑医院で学びたいという思いだけ。
4月に、陳先生あてに、手紙を書き、自分の経歴と著作を入れて、送りました。
結局、出発まで、お返事はありませんでした。
どうしようか。。。。
だめなら、3週間の北京旅行を楽しんでもいいよね。そう気持ちを決めてチケットを予約しました。
さて、北京に到着して、2日目、西苑の教務課へ
「陳可冀先生は、ほとんど来ないから、無理だよ。他の心臓血管科の先生の外来なら、手配できる。」
思った通りの返事。
食い下がってみたけれど、担当官は、退屈そうにコンピューターのキーボードをたたき始めました。
「脈なしだな。。。。」
なんとか陳可冀先生に会えないものか。
彼のオフィスへ行ってみました。やはり不在。しばらく時間をおいて、また、行ってみて。。。。とうとう会えずじまいでした。
メモに携帯番号をかいて、部屋のドアに張り付けて帰宅。
・・・・きっと助手にすてられるだろうな・・・・
翌日も少し早めにオフィスへ。
今回は、総務課へ行ってかけあってみました。主任らしき女性が、気の毒そうに
「つながらないと思うけど。。。」といいながら、彼のオフィスの電話番号を教えてくれました。
「入院病棟の方へ行ってみたら、運がよければ会えるかも。」
とのこと。
心血管病棟の執務室で、声をかけました。
「陳可冀老師在不在?(陳先生は、いらっしゃいますか)」
7.8人の医師が談笑しています。私の声が聴こえなかったみたいに、談笑が続きます。
もう一度、尋ねました。
「你有約会嗎?(約束しているの?)」
「有!(あるわ)」
「你去他的弁公室看看。(かれのオフィスに行ってみたら?」
と、また、談笑が始まりました。
・・・・あらあら、振り出しにもどっちゃった・・・・
まったく相手にされないというのは、中国ではよくあること。
別に悪意があるわけでなくて、私に親切にしてあげなくてはいけない理由がないのです。
理由さえあれば、実によくやってくれるのですけど。なんせ今回は何のコネもなく来ているのだから、親身になってもらうのは、むずかしいわけです。
行けば、なんとかなるかも、って思ってたのは、甘かったなぁ。
中国での生活に慣れているとは言っても、この後の数週間のことを考えると、切なくなります。
いいや、泣いちゃえ。オフィスに通じる階段に座って、思いっきり泣いてみました。
看護士たちが、おかしなやつという顔で、通り過ぎていきます。
ひとしきり泣いたらすっきりしました。
明日、もう1回行ってみて、だめだったら、心血管科の外来に申し込もう。どこかのタイミングで会えるかもしれないもの。
今日は、帰ろう。
夕食は、おかあさんが、紅焼肉ホンシャオロウ(皮つき豚肉の醤油煮)を作るって言ってたな。
私は、野菜を炒めよう。
市場で青菜とライチを買って、家へ向かいました。
仕方ないよね。
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