実山椒

2010.7.12

八百屋にたくさん出回っていた実山椒ももう終わりですね。
春はサンショの葉を楽しんで、梅雨に山椒の実ができて・・・。この香りがあると料理に生命の躍動感が増す感じがします。
 三越の八百屋できれいなサンショの実をみつけました。1パック500円。さすが三越、いいお値段だわ~。っと思っていると、売り場のおじさんが、「もう店じまいだから、150円にしとくよ。持ってって!」「ホント?いいの?」「これ、作り方ね。」と手渡されたレシピ。
見るとなんと4回もゆでこぼし、流水で半日ぐらいさらして、さらに2時間煮ることになっています。
「おじさん、こんなに煮ないとだめ?」と訊くと、「このやり方でやってみたら、全部どろどろに解けたよ~。なんでかね~」
なんでかね~っておじさん・・・(゚_゚i)タラー・・・
そんなわけで、いただいたレシピは無視して、自己流レシピで、早速作成開始。
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 熱湯で、15分ほど煮て、ゆでこぼすこと2回。30分ほど水にさらしたらほぼ、えぐみは抜けているみたいです。少々あのしびれ感と香りが強く残るほうが好みなので、ここらで作業を終わり。
強めの塩水を沸騰させてサンショを煮て、冷ましました。
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出来上がりはこんな感じ。
薬膳的にいうと、サンショは、夏に体に貯まりやすい水分を取り去ります。
実際、このサンショを食べると、じわりという感じで汗がでることがあるのですが、湿気が肌を覆って汗をかきにくい梅雨には、この「じわり」の発汗がとても有効。
体に爽快感をもたらします。
盆地、京都のちりめん山椒。同じく盆地、四川の麻婆豆腐、
どちらも山椒が効果的に使われています。湿気の貯まりやすい気候から体を守る知恵が根付いていることを感じます。
できあがった塩煮山椒はすぐ使うと分を冷蔵にして、残りは小分けにして冷凍します。
鮎ごはんに使ったり、鰯や鯖など青魚を煮たり、活躍します。
もちろん、ジャコと一緒にご飯に混ぜ込んで、即席、ちりめんサンショごはんも素敵。
 まだまだジメジメが続きそうな気配。みなさまも試してみてくださいね。