不眠、心の不調にはセロリの香りを

2020.2.12


みなさまこんにちは!

薬膳セラピストの柳本綾子です。

日によっては雪もちらつく寒い日が続きますが、2月4日の「立春」をさかいに暦では春に入りました。
人も自然の一部分という東洋医学の考え方からも、食事面でも少しずつ春に向けての体つくりをしていく時期です。
寒い時期に体に備蓄したエネルギーが発散される春。
気・血・水が巡る食べ物を意識して取りましょう!

今月はこれから意識して取っていただきたい「気巡り野菜」のセロリをご紹介します。
このセロリ、美容や健康面だけでなくメンタルヘルスにもとても役になつお野菜なのです。

最近イライラやストレスが溜まったり、首肩の凝り、頭痛や胸つかえるような感覚のある方はぜひご参考になさってくださいね!

レシピもついております。最後までご覧ください。

┏━ INDEX     ━━━━━━━━┓

【1】不眠や心のトラブルにセロリの香りを

【2】セロリの葉とクコの気巡りパスタ

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【1】不眠や心のトラブルにセロリの香りを

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スーパーで通年で売られているセロリ。みなさんは主にどの部分を食べていますか?普通は茎のところを食べるのですが、実はストレスやイライラの改善には葉っぱの部分がより効能があるといわれています。

西洋ではセロリは主に消化を助け、肉の臭みとりや香り付けのハーブとして使われています。薬膳ではこの独特なセロリを利用して春先におこりかちなイライラ、頭痛、不眠の解消する食べ物として用います。

この香りの正体はアピインとセネリンと呼ばれる成分で精神的な鎮静作用(リラックス効果)や自律神経の安定作用があります。
また葉の部分は緑黄色野菜としても優秀でベータカロテン、ビタミンB1、B2、C、Eなどビタミン類や食物繊維も茎の2倍以上豊富です。
その結果血行の促進、疲労回復、美肌、高血圧、便秘、眼精疲労に効果があるとされています。

葉だけでなくセロリは気を下ろして巡らせて冷ます働きを持っています。
春に働きが活発になる「肝」は気の巡りをコントロールします。ですが本来陽の気が強く、熱を持ちやすい臓器である肝の気が高ぶりやすい季節でもあります。
肝が高ぶってくるとイライラしたり、情緒不安定。ヒステリー状の症状、月経トラブルなどが起こりやすくなります。
セロリの成分はまさに春先にピッタリですね。

他にも体内から無駄な塩分を排出し、むくみを防ぐカリウム。
胃腸薬にも含まれる成分で胃酸の分泌を抑制し粘膜をまもるビタミンUも含まれています。

また変わったところでは若返りホルモンとわれている「DHEA」様の成分がセロリには含まれていると言われています。不妊治療や更年期障害、認知症の予防にも一役買ってくれそうです。この場合は生食が効果的です。山芋や大豆、キャベツなどのお野菜と合わせていただくとより良いようです。

ストレスがたまったな。デスクワークが多くて肩や目が痛くなってきたらセロリのスティックやピクルスなどをおやつ代わりに召し上がってみてください。
ただし、セロリは酢を吸収しやすいので甘酢や昆布などマイルドな味付けがいいですね。
他にもスープや炒め物、何をしてもおいしくいただけます。
ぜひこれからの季節にお試しください!

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【2】セロリの葉とクコの気巡りパスタ

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2人分

(材料)

セロリの葉  2株分

オイルサーディン 70グラム

にんにく  1片

クコの実 小さじ1

レモンの皮のすりおろし(オレンジなどかんきつ類) 小さじ半分

パスタお好みのもの

塩コショウ  少々

(作り方)

下ごしらえ:クコの実をボウルに入れ、水かぬるま湯で戻す

1:お鍋で塩(分量外)を入れたお湯をわかしパスタをゆで始める。

2:オイルサーディンの油とサーディン。みじん切りのにんにくを弱火から炒める。

3:パスタに芯が残っている程度になったら2のフライパンに入れて炒める。水分が足りない分はクコの戻し汁を入れる。

4:いたまってきたらセロリの葉とクコを入れ、塩コショウをして皿に盛りつける。

5:最後にレモンの皮をすりおろす。