補気(ほき)の食材、健脾(けんぴ)の食材

2011.7.25

私が関わったガン患者さんで、治療に放射線療法を使った方は、漢方を併用してもらいました。併用することで、放射線治療の副作用が明らかに減ったかたが、いらっしゃいます。
そのような漢方の1つが「十全大補湯(じゅぜんだいほとう)」や「補中益気湯」です。
は、補気健脾の効果が高い漢方です。また、「十全大補湯(じゅぜんだいほとう)」は補気健脾のほかに、血を補う効果もあり、冷えが強い人に使われます。
 放射線治療後の、だるさ、倦怠感、吐き気などが減って、生活が楽になりました。

漢方だけでなく、薬膳でも。「補気(ほき)(気のエネルギーを補う)」「健脾(けんぴ)(脾を健やかにする)」の食材があります。

特に「脾」を元気にしてエネルギーを作ることは、とても重要。エネルギーが不足していると、肺へ送ることもできません。
さて、「脾」に効果をもたらす食材というのは、胃腸の働きを高め、消化吸収を助け、気のエネルギーを作り出します。これらの食材を「補気(ほき)(気のエネルギーを補う)」「健脾(けんぴ)(脾を健やかにする)」と言われます。

例えば、
穀類 米・もち米・粟・大麦
きのこ類 しいたけ・しめじ・まいたけ・きくらげなど
野菜や根菜 じゃが芋・山芋・さつまいも・かぼちゃ・キャベツ
豆類  豌豆・ささげ・刀豆・大豆・豆腐
木の実類 栗・ナツメ・蓮の実・なつめ
消化の良い肉類や青魚 鶏肉・うずら・さば・にしん・かつお・鮭・ぶり
薬味やハーブ 紫蘇・チンピ・生姜・香菜・タイム・黄蓍(おうぎ)

などです。
このような食材を、食事の中に取り入れることで、気のエネルギーを多く作りだし、体の防衛力を高めることができます。
個別の食材について、中国での扱いを調べてみました。

きのこ類は、しいたけを初め、胃気を補って、抵抗力を高める力がある上に、特に、きくらげ、白きくらげには、デトックス効果があります。

中国の研究でも、干ししいたけ、きくらげは、放射線の害を減らす薬膳食材と言われています。
「中医中薬秘方」にも、以下のように、紹介されています。
香菇(しいたけ):香菇含白蛋白、谷蛋白、醇溶蛋白、胆碱和香菇多糖,这些物质有利于升高外周血液中T淋巴细胞的百分率,使抗体的生成增加,加强巨噬细胞的吞噬能力,并能通过提高免疫来防止Co—y射线对身体造血功能的损害。
(免疫力をアップさせることで、ガンマ線が造血機能に障害を与えるのを防ぐ。)

こちらは、きくらげ
 黑木耳中的胶质可把残留在人体消化系统内的灰尘、杂质及放射性物质吸附,集中起来排出体外,从而起到清胃、涤肠、防辐射的作用。
きくらげの中に含まれる「にかわ質」が人体の消化器官内に残留する異質物や放射線物質を吸着して集め、体外に排出することで、胃腸のデトックス効果をもたらし、放射線を防ぐ。
にかわ質が、放射線を腸管内で吸着して体外に排出するというのは、多くの研究で、出てきています。
最近では、ペクチンがそのうような効果があるとネット上でも情報が出ています。
中国の論文を見ると、きくらげ、白きくらげ、阿膠(あきょう:ロバの皮を煮詰めて作った漢方薬。ゼラチン質が豊富)
に放射線を吸着して体外に排出する働きがあると、報告されています。

私は、ペクチンに限らず、にわか質、ゼラチン質を含む食材は、そのような効果があるのではないかと、考えています。