薬膳レシピ:白きくらげの梨のシロップ煮

2014.6.4

 

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『白きくらげの梨のシロップ煮』

・白きくらげ   15g
・梨       1個(柿でもOK)
・枸杞      大さじ1(あれば)
・砂糖      70g
・水       600cc
・レモン汁    少々

1)白きくらげは洗って水でもどし、硬い部分を
  切り落として、一口大に切る。

2)鍋で、やわらかくなるまで煮る。(水は分量外)

3)水と砂糖を加えて5分程煮て、味を含ませる。冷ます。

4)梨は皮をむいて8ツわりにし、薄ぎりにする。
  クコを洗って水でもどす。

5)2、3レモン汁を混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やす。

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2012年の夏

北京の友人の家に6歳の娘を連れて、3週間ホームステイを
しました。清代の宮廷の薬膳レシピを研究するためです。

よく使われていた薬膳食材のひとつが、白きくらげ。
肌の乾燥を防いで、潤いとつやを与え、美肌美白効果が
あると言われます。
皇后や側室たちの宮廷美容薬膳として、よくメニューに登場したようです。

中医学では、肺と肌はつながっているので、秋ののどの乾燥にも
効果があり、この時期に起こりやすい呼吸器のトラブルを防ぐことが
できます。

かつては栽培できなかったので、貴重な食材で貴族や富裕層しか
食べることができませんでした。

ある日レッスンを終えて帰宅するとお母さんが
「阪口(バンコウ)、冷蔵庫に白きくらげが冷えているから食べなさい。」
冷蔵庫を開けると白きくらげとクコを柔らかく煮たデザートが置いてあります。
つるん、とろんとしたのどごしに、体が潤う感じです。
「のどと肌にいいのよ。」とお母さんの声。

「すごいわ~。普段のデザートが薬膳なんて、お母さん、こだわりの人ね。」
って感心していると、玄関でチャイムがなりました。
さっき、マンションのお隣さんの子供さんを預かってあげたら、
お礼におすそわけを持ってきたのです。

届いた小ぶりなお鍋の蓋をあけると、なんと同じ「白きくらげのデザート」。
こちらのお宅はクコではなくて、ナツメ入りです。

かつての、宮廷高級点心も、今では、最もポピュラーな
「うちカフェ系のデザート」になっているんですね。

皇后の愛したメニューを、ぜひ、試して美しく、元気になりましょう。