2014.6.24
『豚肉とエリンギの梅醤(めいじゃん)和え』
材料(2人分)
豚もも薄切り肉 140g
エリンギ 1袋
大葉 5枚
梅醤 大さじ1半
梅醤の材料(つくりやすい分量)
梅干 半カップ(種をのぞいて)
生姜のみじん切り 親指大ひとかけ分
サラダ油 小さじ2
酒 60cc
みりん 75cc
<作り方>
1)梅醤を作る。
梅干は種を取って、細かく刻み、すりばちなどでペースト状にする
(すりばちが無ければ、包丁で細かく叩いてもOK)。
テフロン加工の鍋にサラダ油を熱し、生姜のみじん切りを炒める。
香りが立ったら、梅干を入れ、酒、みりんを加えて、なめらかになるまで
2~3分弱火で練る。火からおろして完成。
2)豚もも薄切りは、広げて、適当な大きさにきる。
エリンギは2ミリ程度の厚さにスライスする。大葉はせんぎりにする。
3)鍋に熱湯を沸かし、沸騰したらエリンギをさっとゆでて、引き上げる。
続いて豚肉をさっとゆで、氷水で冷やし、ざるなどにあげる。
4)豚肉とエリンギの水気を切り、大葉、梅醤を入れ、手で和える。
豚肉のゆで汁は捨てずに、簡単ワカメスープを作りましょう。
ゆで終わったら、酒を加えて再沸騰させ、あくを取ります。
薄切りの玉ねぎ、戻したわかめを入れてさっと煮て、塩、ごま油、炒りゴマを
加えて味を整えます。
※梅醤は多めに作って密閉ビンで冷蔵保存します。
ゆでたイカ、エビなどを和えたり、おにぎりの具にしたり、重宝します。
※酸味が苦手な子どもさんには、梅醤を作るとき、仕上げにはちみつを
少々加えて甘みをつけます。
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6月に入ると、雨がちなお天気が続いています。気温も高くなってきて、
子供さんにお弁当を作っているお母さんには、心配な季節です。
みなさんは、お弁当が悪くならないようにどんな工夫されていますか?
最近は、入れておくだけで、抗菌効果のあるシートや、ミニタイプの
保冷材など便利なものがたくさんありますね。
昔から、夏場のお弁当には梅干を入れるといいと言われています。
高校生のころ、部活のため、土曜日はお弁当を持参していました。
ある土曜日、いつもは、教室にもっていくはずのお弁当の袋を、
朝から部室に置きっぱなしにしてしまいました。
冷房もない部室で数時間放置されたお弁当をお昼に開けてみると、
恐ろしい事態に・・・。
おかか、鮭のおにぎりは、全滅。みんなご飯粒が糸を引いて、
まるで納豆のよう!
ところが、梅干が入ったおにぎりだけは、まったくの無事。
「梅干って、すごいんだ~」と思いました。
梅は、アジアの一部でのみ栽培、収穫されるバラ科の果実です。
中国では、梅をいぶして真っ黒にし、「烏梅(うばい)」という漢方を作ります。
抗菌効果が高く、下痢を止める効果があります。
カビや細菌の増殖を抑える働きがあるので食中毒の防止にも役立ちます。
また、発汗による体力の消耗を防ぐとも言われます。
夏場には、烏梅とサンザシという実を氷砂糖で煮て「酸梅湯(さんめいたん)」という
シロップを作り、それを水で割って飲んだりします。
胃腸を整える働きがある上、爽やかな酸味とスモーキーな香りが楽しめる
健康ドリンクです。
以前、O-157が大流行したとき、私は関西の実家で薬屋をやっていました。
O-157の予防に最も効果があると言われたのが、「納豆」と「梅」。
私の店でも問い合わせが、ひっきりなしにつづいて、あらゆるメーカーの
消毒用せっけんと「梅肉エキス」が品薄になりました。
梅の抗菌効果は、「おにぎり放置実験」で体験済みだったので、私も自信を持って、
腸炎の予防に梅肉エキスをすすめました。
ところがO-157の予防で、梅肉エキスを飲んでいたら
「体が軽くなって、体調がすごくよくなった」というお客さんが何人か出てきたのです。
調べてみると、梅に含まれるクエン酸などの有機酸がカラダの疲労物質の処理を早め、
体のだるさや疲労感が回復しやすくなったようでした。
またまた「梅ってすごい~」と思ったのでした。
そろそろ梅が取れる季節になりました。湿気がちで、胃腸の働きが落ちやすくなる
梅雨に梅が収穫できるのも、自然の絶妙な巡り合わせですね。
今回は、梅干を使って、ソースを作り、ゆでた豚肉とエリンギを合えるメニューです。
エリンギは精進料理では、肉や貝の代用品に使われます。
豚肉と一緒に使うと、おいしさはそのままに肉の量を減らせるので、これからダイエットを始めたい方にはおすすめのアイデアです。
梅干の効果で、胃腸の弱い人も、胃もたれせず、食べていただけます。
まだまだ奥の深そうな食材「梅」。これから先も「梅ってすごーい」と思わされることがありそうです。