薬膳レシピ:さつまいもとレーズンのおやき

2014.10.2

041p1

 

『さつまいもとレーズンのおやき』

<材料(5~6枚分)>

・さつまいも  1本  200g
・レーズン   大さじ2
・塩      ひとつまみ
・シナモン   好みで
・ごま     適宜
・豆乳     50cc
・片栗粉    大さじ2
・サラダ油   大さじ1

<作り方>

1)さつまいもは洗って、皮ごとすりおろす。

2)サラダ油以外の材料をすべてボウルに入れて混ぜ合わせる。

3)5cmぐらいのうすい丸型にまとめ、表面にごまをはりつける。

4)フライパンにサラダ油をしいて熱し、中火で焼く。
 こんがりと色がついたらひっくり返し、水大さじ2を注いで
 ふたをし、弱火で5~6分じっくりと焼く。

5)ふたをとって、水分を飛ばし、お皿に盛る。
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 北京に留学していたときに食べたさつまいもの味が忘れられ
ません。道端で露天商がドラム缶で焼いて売っています。
日本のものと種類が違うようで、皮をむくとオレンジ色の
ねっとりとした実が出てきて、とても甘くて、お菓子のよう。

 そんなある日、街のベンチに座って焼きいもを食べていると、
首から大きな財布を提げた人が近づいてきて、「罰金1元!」と
いって手を出します。

 なんのことかわからなくて首をかしげていると、近くにある
看板を無言で指差します。
看板には、「さつまいもの皮を捨てたら罰金1元を徴収します」と
書いてあります。

 「私捨ててないよ」というと、ベンチの下に、手から
こぼれ落ちた皮が1枚・・・・。
仕方なく1元(約13円)を払いました。

 日本だと、たばこのポイ捨てをする人がいても、焼きいもの
皮を捨てる人はいないですよね。きっとそれだけ、みんなが
焼きいもをしょっちゅう食べてるんだと思うと、おかしく
なりました。
 さつまいもは、メキシコからグァテマラが原産と言われ、
紀元前3000年に栽培されていた歴史のある栽培植物です。
旬は9月~11月。薬膳では、胃腸を温めて丈夫にし、気力や
基礎体力を補う食材として使われます。
内臓に取り付いた毒を取るともいわれ、便秘を解消して、
腸の毒とります。

 現代栄養学的に見ると、糖質のほかミネラル、ビタミンが
バランスよく含まれ、ビタミンE、B1、Cが特に多く含まれるので、
風邪予防にも効果があります。また食物繊維や整腸効果のある
物質「ヤラピン」の働きで便通も良くなるので、便秘の人や
お腹が調子悪くなりやすい人にもおすすめです。
 調理方法は、ゆっくり火をとおすのがコツです。電子レンジ
などで短時間で加熱すると甘みを引き出すことができません。
低温でゆっくりと加熱すると、酵素の働きで麦芽糖が10%以上
増えて、甘くてしっとりした仕上がりになります。

 満腹感があるわりにカロリーは低く、100gは140キロカロリーで
ご飯とほぼ同じ。実はダイエットにも効果的です。
でも、一度にたくさん食べると胃もたれするので。
注意してくださいね。

 さつまいもは、皮や皮のすぐ内側に特に栄養が集中しています。
今日は、さつまいもを皮ごと使ったカンタンなおやつを紹介します。