薬膳山菜メニュー~うるい陳皮辛子酢味噌和え

2015.3.2

スーパーに山菜が並びはじめました。
寒い中にも、季節が移り変わっていっているんですね。

以前、静岡県で仕事をしたときに、市の担当者の人が山形の出身の人でした。
講演会場まで、送ってもらう車の中、
「静岡と山形だと、食生活も違うでしょう?」という私の質問に、
「ぼくが感じる違いは、山菜なんです。」という答え。

彼は、続けます。
「静岡は、暖かくて、野菜も果物も、ハーブも一通りなんでも育つんです。豊かなんですけど、春が来た喜びって、山
形にいたときのほうが、大きい気がしますね。
特に、4月の終わりごろから、山菜が出始めて、本当にみんな、山菜を食べるのを心待ちにしている。
山菜が芽吹くとの同時に、はじけるように春が来るっていう感じがするんです。」


「はじけるように春が来る」
いい言葉です。

芽吹きの姿、花ひらく姿は、開かされたというのではなく、力が満ちて、芽吹かずには、開かずにはいられないという姿。

そんな、芽吹かずにはいられないという、強いエネルギーの充満と炸裂を、植物だけでなく、私たち人間も持っていると私は思います。

なぜなら、私たちも自然界に生きる動物ですからね。

はじけるように笑ったり
はじけるように泣いたり、
はじけるように怒ったり

そうせずにはいられないという人間の感情の流れを、せき止めようとすればするほど、人は病んでいきます。
自分に課す義務が増えれば増えるほど、人の心は老いていきます。

怒ること、泣くこと、笑うこと、すべては、エネルギーの発露。

自分に「はじけること」をゆるしたっていい。

植物も、動物もみんなやっていることですもの。


春なのだから!

春の薬膳で、自分の中のエネルギーの充満と炸裂を、動物の感性で感じてみてください!


うるいの陳皮辛子酢味噌和え

春は、冬の間眠っていたカラダのエネルギーを巡らせて、活動を始める季節。
エネルギーの巡りを助ける山菜と陳皮を使ったメニュー
エネルギーの巡りを助ける辛みの味と疲労回復効果のあるすっぱい味を組み合わせた辛子酢味噌は、春にぴったりの調味料です


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うるい  1束 (100g程度)
辛子酢味噌  大さじ1半~大さじ2
陳皮   3g 無ければ、ノンワックスのみかんの皮5gを使う


1.うるいはさっとゆでて、水にさらに、3センチぐらいの長さに切る
2.陳皮は水でもどしてみじん切りにする。
3.1を酢味噌で合えて、3を上に乗せる。

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こちらは陳皮です。温州みかんの皮を、干してカラカラにしたもの。おうちで簡単に作れます。

★まぜるだけ辛子酢味噌
作りやすい量

味噌      大さじ4
はちみつ    大さじ3
酢       大さじ2
練り辛子    小さじ1/2

材料を混ぜ合わせる。



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薬膳料理家 阪口珠未の漢方キッチン
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