一の関復興支援~薬膳メニュー開発中~

2014.6.30

一ノ関の復興支援で、薬膳のメニュー開発に携わっています。

「一ノ関に過ぎたるものが二つあり。時の太鼓に建部清庵」

と歌に歌われた江戸時代の一ノ関の医師、建部清庵(たてべせいあん)

医師として、高い技術をもっていました。
この方は、当時5年に1回と言われた、東北の飢饉から、人々を救うために、日本で初めての救荒の書『民間(みんかん)備荒録(びこうろく)』を発行しました。
飢饉に備えて食用となる樹木を植えること、食料を備蓄する方法、草や木の葉を食べる方法、解毒法、応急手当法などを記し、藩内の村々に配ったとか。

建部清庵が『民間備荒録』の中で、薦めている薬草や草類の多くが、実は、薬膳でよく使われる、食材や漢方なのです。

建部清庵の考え方をベースに、薬膳の摘み草メニューを、一ノ関市で取り組んで行こうということになりました。
阪口は、このメニュー開発に、1年ほど前から、関わらせていただいています。

近々に、一ノ関で採れる摘み草や薬草をふんだんに使った「清庵御膳」と「かて餅」が、お目見えする予定です。

そして、一ノ関といえば餅。
薬膳の食材を使った、「清庵餅」を考案中です。

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試作の場所は、一ノ関の「世嬉の一酒造」さん。


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江戸時代から続く蔵元さんで、島崎藤村が下宿していたり、作家、井上ひさし一家が、世嬉の一さんの土蔵で暮らしていたことがあったりと、文化人との関わりも深い酒蔵さんです。

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こちらは、神社。
古い酒蔵さんは、神社を敷地にもっていらっしゃいますね。
酒造りが神事のひとつだからでしょうか?

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1階の蔵元カフェ

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その2階にある、小さなキッチンを試作室にして、薬膳の餅の試作をしました。


今回の私のパートナーは、竹内博先生。
第一化学薬品岩手工場長だった方で、NPO日本つみくさ研究会の副理事長もされていました。
色と食、化学を結びつける独自の観点と理論をお持ちです。

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で、
この先生の話がめちゃめちゃおもしろくて、作るレシピが奇想天外、そして、すごく美味しいんです!
試作室で、世嬉の一の佐藤さん、竹内氏、阪口の三人で、いろいろと作っては試食し、批評し、売り方を考え・・・・と。
やることがいっぱい。

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1ヶ月に1回の日帰り一ノ関。
短い時間たけど、濃厚な1日です。

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帰りは、竹内先生と東京まで、新幹線で3時間。
酒、発酵、薬草、食文化の類似性・・・と、話をしていると時間があっという間。

一ノ関の清庵膳、再来月には、プレスリリースとおひろめをして発売予定。

清庵餅は、今年中には、形になりそうです。

世界遺産平泉と一緒に、一ノ関の由緒正しく、そして新しい餅文化。

魅力的です!

ぜひ、一緒に訪れて、楽しみましょう!


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薬膳料理家 阪口珠未の漢方キッチン
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