薬膳レシピ:炊飯器でつくるかぼちゃのココナッツ団子

2014.9.10

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『炊飯器でつくるかぼちゃのココナッツ団子』

<材料(12個分)>

・もち米      半合
・ココナッツミルク 80cc
・かぼちゃ     150g
・きび砂糖     大さじ21/2
・塩        ひとつまみ

<作り方>

1)もち米は洗って、炊飯器に入れ、ココナッツミルクに
 浸しておく(できれば2時間以上)

2)きび砂糖、塩を1に入れ、かぼちゃは適当な大きさに切って、
 炊飯器に入れ、いつも通り炊飯する。

3)炊き上がったらしゃもじで混ぜながら潰す。少し冷めたら、
 手に水をつけて丸める。器に盛る。

ーーー

 私が小さいころ、朝食に祖母がよく「卵かけごはんだよ~」と
いって作ってくれたメニューがありました。お茶碗の中のごはんは、
黄色というよりオレンジ色で艶やか。それを見ると父は
「おれは本物の卵かけごはんでいいわ」と必ず言っていました。

 父が幼いころは、卵がまだ貴重だったため、家では、卵かけご飯
というと、必ず卵の代わりに煮たかぼちゃをごはんにまぶして
出てきたそうです。

 「卵かけご飯」という名前の「かぼちゃご飯」がよく登場
していたわが家。みんなが敬遠するこの「卵かけご飯」が、
私は好きでした。ほっくりしたかぼちゃがご飯にうまくからまって、
そこにちょっとおしょうゆを垂らすとなかなか美味しいのです。
 かぼちゃは薬膳では、体を温める食材です。特に消化器を温めて、
体に気エネルギーを補う働きがあり、冷え症の方にもおすすめです。
また、寒くなる秋から冬に起こる咳き込みなどを防いでくれます。

 現代栄養学的に見ると、βカロチンが豊富です。抗酸化作用が
あり、活性酵素を除去し、免疫機能を高め、感染症などに
かかりにくくする働きがあります。

ワタの部分は特に、果肉の部分よりも栄養が豊かなので、なるべく
ワタも一緒に使って栄養価をアップさせましょう。

 中国に留学していたころ、薬膳の授業でかぼちゃについて
講義を受けたとき、「日本人はかぼちゃをよく食べる。かぼちゃは
栄養が豊かだから中国人も日本人を見習ってもっとかぼちゃを
食べるといい」と教授が話をしていました。

 かぼちゃが嫌いという中国人もけっこういました。炒め物が
多い中華料理には、ぽくぽくのかぼちゃは使いにくようで、あまり、
料理に出てきませんでした。

その点、日本料理の煮るという方法は、かぼちゃを一番おいしく
食べることのできる方法かもしれないと思います。
 もうすぐハロウィン。娘に何かかぼちゃのお菓子を作って
あげたいと考えていたら、祖母の「卵かけごはん」をふっと
思い出しました。甘いかぼちゃに絡まったもちもちご飯は、
デザートにもなりそう・・・。

 早速、娘と一緒にかぼちゃをもち米と、ココナッツで煮て、
お団子にしてみました。お皿に並べると「うん!おいしい!」と
言って、出来上がったお団子を2人でペロリと平らげてしまいました。

 さすが、1歳のころから、わが家の「卵かけご飯」を食べている
だけのことはあります。ハロウィンのデザートと言えば、
パンプキンパイに、パンプキンプリン、パンプキンクッキー。
みんなおいしいですよね。

 今日、紹介するデザートもまた趣が違って素朴な味わいが、
心をほっこりさせてくれます。ココナッツは缶詰で、スーパーでも
手軽に買えますよ。超簡単なレシピなので、子どもさんとぜひ、
作ってみてくださいね。